連立政権を見据え自民党と日本維新の会の政策協議が続く中、維新が合意の“絶対条件”としている『国会議員の1割を目標に定数を削減する法律を成立させること』について、元衆院議員の杉村太蔵氏は「維新の議員定数削減はちょっと横暴。総理指名選挙を1,2カ月遅らせてでも話し合うべき」ときょう(18日)の情報生番組で語りました。
自民党と日本維新の会は17日、連立政権を見据えた2回目の政策協議を行い、両党は「大きく前進した」と協議後にコメントしています。
維新の吉村代表は21日召集の臨時国会で、国会議員の1割を目標に定数を削減する法律を成立させることが合意の“絶対条件”としていますが、自民側も大筋で受け入れる方針で検討しています。
両党は週明けの20日に結論を出すため詰めの協議を行う方針で合意に至れば維新は21日の首相指名選挙で高市総裁に投票する見通しです。
こうした連立政権を見据えた自民と維新の動きについて、18日の関西テレビのニュース情報番組「ドっとコネクト」にコメンテーターとして生出演した元衆院議員で政治評論家の杉村太蔵氏は両党が合意しつつある『議員定数削減』について「ちょっと横暴。首班指名選挙を1,2カ月遅らせてでも話し合うべき」と強い口調で話しました。
【杉村太蔵氏】「“議員定数削減”というのは国民のみなさんからしたら『どんどんやれっ』と思われる方もあるかもしれませんが、仮に(今回の自民・維新の協議する“議員定数削減”を)比例の議席で減らすというのは制度的には簡単なんですけど。
一方で共産党さんとか、参政党・れいわ新選組・公明党など…こうした政党は非常に厳しい状況になります。
本当にやるとなると、『本当に”高市・維新政権”を誕生させていいか?』って逆に(ほかの政党が)固まる可能性もまだ若干(ある)。なので、まだ本当この先わからない」
と、臨時国会での首相指名選挙で自民・高市首相誕生についてはまだ“不透明さ”があるとの自身の見解を示しました。その上で…
杉村太蔵氏「21日の首班指名選挙はちょっと早過ぎないかなと思うんです」
【杉村太蔵氏】「僕が“提案”したいのは、(予定されている)21日の首班指名選挙はちょっと早過ぎないかなと思うんです。
とりあえず、僕に何でも決めさせてもらえるんだったら…まずは石破さん(石破首相)に補正予算を出してもらって物価高対策をやってもらって、もうちょっと落ち着いて各党いろんな考え方もあるし。
首班(総理大臣)指名選挙を1カ月2カ月遅らせて、(自民・維新が連立するとしても)連立の協議もやっていかないと…『50議席減らすぞっ』て吉村さん(維新代表)も言うけども、それを通さないと離脱っていうのは、ちょっと言葉悪いけど少数(政党)の横暴だと思います!」
と提案しました。
弁護士の三輪氏「民意の反映の仕方を多様にしておくためには一定の人数は必要なんですよ!」
この意見を受け同じく番組に出演した弁護士の三輪記子さんは…
【三輪記子氏】「私もこれはメチャクチャ問題だと思っていて、議員定数1割削減なんて…日本にはいろんな地方があって、都市部だけじゃないですよね。
だけど、どんどん過疎化とかも進んでいる中で、多様な民意を反映するためには(50人は)削減しすぎですし、民意の反映の仕方を多様にしておくためには一定の人数は必要なんですよ!これは政局の中で拙速に決めるようなことではない」
【杉村太蔵氏】「おっしゃるように“選挙制度改革”も含めた議論が必要。僕もちょっと急いでやる話ではないと思います」
この議論に先立ち杉村氏は「僕は自民党と維新が一緒になる(=連立に向けての協議入り)は、正直、想定してなかった。『企業・団体献金』については(連立離脱した)公明党以上に維新は”禁止する”と厳しい立場だった」と、そもそも自民・維新が連立の道を歩み始めたこと自体に驚きを示していました。
(関西テレビ「ドっとコネクト」10月18日放送より)