東日本大震災で行方不明となっていた当時6歳の岩手県山田町の女の子の遺骨が、10月16日に宮城県警から遺族に引き渡されました。
女の子の母親は「止まっていた時計が動き出したようだ」と涙ながらに語りました。

山田町の山根千弓さんは10月16日、宮城県の南三陸警察署で震災当時6歳だった娘・捺星さんの遺骨を引き取りました。

14年7カ月ぶりに再会した捺星さんを胸の中で強く抱き締めた千弓さん。
その後の会見で長きに渡り抱き続けた後悔の念を声を詰まらせながら語りました。

山根捺星さんの母・千弓さん
「(震災発生当日)玄関まで追いかけてきて、(捺星さんが)私に「仕事に行くな」って泣いてきた。(仕事を)休んで家にいればよかったなという後悔、玄関で泣かせてしまったのが最後です」

東日本大震災発生の当日、自宅にいたところ、津波に飲まれ行方がわからなくなっていた捺星さん。

2023年2月、宮城県内で見つかった骨を警察がDNA鑑定した結果、捺星さんの下あごの一部だと9月に判明しました。

捺星さんの母・千弓さん
「止まっていた時計がまた動き出したようなそんな感じです」

捺星さんの父・朋紀さん
「うれしいのひと言です。見つけてくれた人に本当にすごく感謝したい」

捺星さんの遺骨は当分の間は納骨せず、自宅に安置されるということで、千弓さんは「夫と長男も含め家族4人水入らずで過ごしたい」と話していました。

母・千弓さんは16日、捺星さんについて「生クリームが載ったケーキが大好きだった。早く家に帰ってケーキをそなえてあげたい」と話していました。

(岩手めんこいテレビ)

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