秋田市にあるオーダーメイドの木工家具やオリジナルの雑貨などを製作する工房。ものづくりが好きで、独学で木工の技術を磨いた夫婦が営む工房は2025年、設立5年目を迎えた。異素材を組み合わせた新たなデザインに取り組むなど、挑戦を続けながら“ワンアンドオンリー”の製品作りを目指している。
自宅の工房で木工家具や雑貨を手作り

木と樹脂で作られた壁掛け時計。何層にも重ねられた樹脂は、宇宙のような奥深さを感じさせる。

秋田杉と透明な樹脂を使ったイヤリングやネックレスは、シンプルでありながらも存在感は抜群だ。
オリジナルの雑貨類や木工家具を手作業で製作している秋田市の工房「Orange County woodworks(オレンジ カウンティ ウッドワークス)」。

営むのは熊地洋佑さん、梨紗さん夫妻で、自宅敷地内にある小屋を改装して2021年にオープンした。
オーダーメイドの家具などを受け付けているほか、雑貨類はイベント会場などに店を出して販売している。
2025年7月からは秋田・由利本荘市の道の駅岩城「アキタウミヨコ」で商品の取り扱いが始まった。
“唯一無二”のものづくりを
工房設立のきっかけは、趣味のものづくりからだった。
元々ものづくりが好きだった2人は、知人に頼まれたテレビボードを作ったことをきっかけに「木工を仕事にしたい」という話になり、独学で勉強を始めたという。
デザインは2人で相談して決めることが多く、客のニーズに沿ってオリジナルのものにもこだわっている。

コンセプトは“ワンアンドオンリー”だ。
妻の梨紗さんは「客から『こんなもの作れる?』『こんなものがほしい』という依頼が多いので、客と相談しながら一緒にデザインを考えていくことが多い」と話す。
木材×異素材で新デザイン生み出す
「若い人にも木工に興味をもってもらいたい」と、熊地さんは木材と樹脂を組み合わせた新しいデザインに取り組んでいる。

木だけでなく、異なる素材を組み合わせることで、同じものはできないという面白さがあるという。
「木工と樹脂を入れたアートなデザインのものだと、結構興味のある人もいて、そういう人に届けていきたい思いもある」と話す妻の梨紗さん。
同じものだけをずっと作っていると買う側にも飽きられてしまうことがあるため、「新しいデザインをどんどん生み出していきたい」と意欲的だ。

秋田杉を使ったネックレスやイヤリングなど“秋田のお土産”も作っていきたいと、手がけたいものはどんどん膨らんでいる。

今後も新しいものを2人で作り続け、1人でも多くの人に「Orange County woodworks」を知ってもらいたいという熊地さん夫妻。
工房設立5年目は、アイデア豊富に幅広く挑戦していく。
(秋田テレビ)