岩手県矢巾町の県立南昌みらい高校に整備される予定の新たな体育館について、県教育委員会と町では当初、共同で建設する方針でしたが、双方の折り合いがつかず、現在、県教委は単独で整備する意向です。
高橋昌造町長は10月14日に会見し「協議の場を設けてほしい」と述べました。
矢巾町 高橋昌造町長
「予想だにしなかったことで、私たちとしては非常に残念でならない」
矢巾町の高橋町長は10月14日の定例会見で、南昌みらい高校の体育館建設を巡る現在の状況についてこう述べました。
南昌みらい高校では、現在、一部の部活動や授業で旧盛岡南高校の体育館を使用していて、県教委は生徒の移動にかかる負担を解消するため、当初、学校の隣に新しい体育館を整備し、2026年度から利用できるようにする方針を示していました。
町民も利用できる体育館にするとして、県教委と町は2024年5月、2対1の割合で費用を負担する内容の覚書を締結しました。
しかし、町側はその後「生徒と町民の利用時間を考慮して費用の負担割合を決めるべき」などとして、費用負担について一から検討するよう県教委に要請。
県教委は覚書に反しているとして、これに同意せず町との共同整備を断念しました。
これについて高橋町長は双方が納得する形を模索するよう県教委に求めました。
矢巾町 高橋昌造町長
「トップ同士で話し合えば解決できたこともたくさんあると思う。協議の場を設けて話し合いすることができないのか」
一方、県教委は県単独で学校の敷地内に体育館を整備する方向で検討を進めていて、山崎重信学校施設課長は「生徒の学校生活を最優先にした結果。できるだけ早期の整備を目指したい」としています。