仙台市に住む30代の女性公務員が、警察官や検事を名乗る男らにだまされ、現金約150万円をだまし取られる特殊詐欺の被害に遭った。
警察によると、10月11日、女性の携帯電話に「京都府警の警察官」を名乗る男から電話があった。「グループ詐欺事件の捜査をしている。あなた名義の銀行口座がマネーロンダリングに使われている。これは特定機密事件なので家族にも言わないように」と言われ、LINEのIDを求められた。
女性がIDを伝えると、今度は検事を名乗る別の男からLINEのテレビ電話がかかってきた。画面越しに“逮捕状”とされる画像を見せられたうえ、「口座のお金を指示する口座に移してください。ATMに行ってください。電話はつないだままにしてください」と指示を受けたという。
女性はこれを信じ込み、金融機関のATMで指定された口座に3回に分けて現金を振り込んだ。被害総額は約150万円にのぼる。被害に気づいたのは振り込みの後。家族から「特殊詐欺ではないか」と指摘され、ようやく詐欺だと認識したという。
警察は、「警察官や検察官が金銭の振込を指示することは絶対にない」「SNSを通じてのやり取りで捜査が行われることもない」と強調し、同様の詐欺に注意するよう呼びかけている。