72歳のお父さんが制作した、美しい作品がTwitterに投稿され、話題となっている。

それがこちらだ。

帯広美術館でやってる蜷川実花展に行ってきた父(72)が感化されて、庭が素敵な事になってた。凄い。

Twitterに投稿されたのは、水が張られた長方形の箱の中に色とりどりの美しい花々が浮かんでいる画像。水に様々な花が浮かぶ様子は美しくどこか幻想的な雰囲気も漂っている。

投稿したのは「PT☆king」(@PttabO)さんで、「PT☆king」のお父さん(72歳)が、北海道立帯広美術館で開催中の『蜷川実花展-虚構と現実の間に』を訪れ、その影響を受けて制作した作品だという。

蜷川さんと言えば、その独特な色彩美だろう。そして「花」を題材にした作品も多い。たしかに、お父さんの作品はこれに通じるものを感じる。

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Twitterでは「お父様の趣深さと行動力が凄いです」「普段お花に興味ない私でもこれはめちゃくちゃ可愛いと思いました」などの声があり、約1万3千件のリツイート、約6万8千件のいいねを集め、話題となっている。(10月12日現在)

色のバランスなどが見事だが、このような作品を完成させたお父さんは、普段はどんなことをしているのだろうか? そして作品のこだわりついても「PT☆king」さんとお父さんにお話を伺った。

美術館に行った翌日には作品が完成

ーー美術展を見に行ってどのくらいでこれを作った?

10月1日に見に行って、2日の朝に出来上がっていました。


ーー昔から花に興味はあったの?

花より、野菜に興味があります。母が花は好きなので、少し育てています。


ーーお父さんが作ったと聞いてどう思った?

いつもは、何かを見に行って影響を受けて何かを作ることもしないので、本当に衝動的にやったと思いました。


ーーお父さん自身は作品の出来について何と言っている?

「別に適当に手当たり次第に入れただけだ。良いも悪いも何もない」と言っています。


ーーお父さんは庭の手入れなどが好きなの?

好きかどうかは分かりませんが野菜や花があるので毎朝、日課で水やりや草とりはしています。

口数が少ない昭和バリバリの父です

ーー作品は庭に咲いていた花で作った?

庭やベランダで育てている花を使って作りました。


ーーこだわりはあるの?

『何もない。入れただけだ』と言っていました。


ーー普段はどんなお父さん?

口数の少ない昭和バリバリな父です。普段は、服も持ち物も地味な色で「こだわり」も特になく「これとこれどっちが良いと思う?」という質問にも「わからん。どっちでもいい」という回答で、何事にも無頓着です。


ーーお父さんの趣味は?

父は「ない」と言っていますが、旅行などはよく行っていました。


ーーとてもきれいだが昔から美的センスはあった?

昔も今も無いです。

反響にお父さんはまんざらでもない様子

ーーこういうことをするのは初めて?

そうですね。何かを見てもどこかに行っても特に感想はなく「どうだった?」と聞いても「良かったよ」で終わる感じです。

今回の蜷川実花展も行ってきた感想はなく花を見て「行ったんだ」と気づき「どうだった?」と聞いたら「良かったよ」でした。


ーー家の中は影響されていない?

されていないと思います。何かをやっても自分からは言わないので、私が気づいていないだけかも知れません。


ーーこれからも作品づくりを続けていくの?

「ハハッ。どうかな」と言っていました。お父さんファンが増えたので、また何か作ってくれたらツイートしようと思います。


ーー反響についてお父さんはどう思っている?

「びっくりだ。こんなことになるとは思ってない」って言っています。SNSに興味がないので「100超えたよ」「一万超えたよ」と反響の数字を言うと「そんなことがあるのか。凄いな」と言っています。

これまでにこのような作品を作ったことがなく、こだわりについて聞いても照れているのか「何もない。入れただけだ」などとそっけなく回答したお父さん。

ただし作品の反響についてはまんざらではない様子だったことから、これを機会に芸術に目覚めるかもしれない。

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プライムオンライン編集部
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