国道281号線沿い、岩手県葛巻町と久慈市のほぼ中間に位置する「道の駅 白樺の里やまがた」は、その名の通り、施設は白樺林に囲まれ、四季折々の風景が訪れる人々を迎えてくれる。
施設内にある「久慈市ふるさと物産センター」では、地元ならではの特産品が並ぶ。
シラカバの樹液100%のドリンクは、様々なミネラルを含んでいるといわれている。
久慈市ふるさと物産センター 田端幸司センター長
「春先になると白樺が成長するために、水分をいっぱい吸い上げる。それをお裾分けしてもらい、加工している」
シラカバの樹液は、新芽が出る少し前の春先しか採れない貴重な森の恵みだ。
美肌成分を含むとされる樹液を使った化粧水なども販売されている。
自然の恵みは秋にも豊かだ。地元の生産組合が育てる「天狗森まいたけ」は、天ぷらやそば・うどんに入れて楽しむのが定番。
生の「天狗森まいたけ」が楽しめるのは、10月中旬ごろまでだという。
9月下旬には、秋の味覚の王様・マツタケも姿を見せ始める。まだ出始めの時期ながら、店頭に並んだ1パックに、訪れた客からは「めんこいのだな」「もう出たんだね」といった声が聞かれた。
田端センター長は「マツタケが育つ条件は、ある程度、雨が降ることが必要。夜・朝の気温が下がらないとキノコが出てこない。寒暖差が重要」と話す。
今シーズンはキノコの生育がやや遅れているといわれているが、これからの充実に期待が高まる。
お食事処「食楽(くうらく)」では、地域に伝わる郷土料理「まめぶ汁」が味わえる。
しょうゆベースの汁に、クルミと黒砂糖を包んだ団子が入ったまめぶ汁は、甘じょっぱい味わいと多彩な食感が特徴。
久慈市山形産の短角牛を使ったどんぶりとセットになった「まんぷくセット」は、地元の味を存分に楽しめる一品だ。
さらに、テイクアウト専門の「ふるさとの味処」では、炭火で焼き上げた串料理が人気だ。
とうふでんがくにはニンニクみそ、くしもちにはクルミみそが塗られ、香ばしい香りが食欲をそそる。
白樺に囲まれた「道の駅 白樺の里やまがた」は、自然の恵みと人の手が育んだ味覚が詰まった場所だ。