「3年間の海底の眠りから蘇る」村上水軍の歴史を生かした”大島海底熟成酒”
琥珀色で極上の味わいです。
新居浜市沖の大島の海に沈めて海底熟成させた地酒やウィスキーが3年ぶりに引き揚げられた。
船に引き揚げられたのは中に泥が詰まった金属のカゴ。
洗い流すと現れたのは、日本酒やウイスキーなどのお酒の瓶だ。
がいや酒店店主・金子弘一さん
「どろどろですね。ですけど3年の重みを感じます」
引き揚げられたお酒は新居浜市内で酒店を営む金子弘一さんら地元の有志が、村上水軍の伝説が残る地元大島の歴史を活かした名物を作ろうと企画した“大島海底熟成酒”です。

海の中では陸上の数倍の速さで熟成が進む
プロジェクトは2019年からスタート。
これまで4回に分けて1526本の海底熟成酒を作っていて、3年前に地酒やウイスキー、ワインなど10種類およそ600本を沈めてた。
海中でお酒を寝かせると一定の温度で波に揺られ、陸上よりも数倍の早さで熟成が進むと言われている。

瓶にはフジツボ…琥珀色の熟成酒は10年ほど寝かせた古酒のよう
引き揚げられた海底熟成酒は、海水で泥を落としたあと次々と箱に詰められた。
ビンの表面は泥やフジツボに覆われていたが、グラスに注がれた地酒はほのかな琥珀色がかかり、10年ほど寝かされた古酒のようだと言います。

「すごく複雑で濃厚な味わい」海底熟成酒は店頭や通販で販売
海底熟成酒の味を店主に聞いてみた。
がいや酒店店主・金子弘一さん:
「ちょっとカラメル香の香りがしてすごく複雑で濃厚な味わい。少し甘味を感じます。
元々やや中口のお酒なんですけども」
プロジェクトは今回で終了するが、要望が集まれば再び挑戦したいという。
引き揚げられた海底熟成酒は今月下旬から新居浜市の「がいや酒店」の店頭や通販での販売が始まり、地酒の一部は
ふるさと納税返礼品として利用される。
