自民党の新しい総裁に選ばれた高市早苗氏、女性として初の総理大臣に指名される見通しです。
高市新総裁の誕生に大分県内の与野党関係者や、街の人からも様々な声が聞かれました。
ポスト石破を目指し5人による争いとなった今回の総裁選。1回目の投票では過半数を超えた候補者が出ず、1位の高市早苗氏と2位の小泉進次郎氏による決選投票にもつれこみました。
そして、その結果…
◆自民党逢沢一郎総裁選管理委員長
「高市早苗くん185票、小泉進次郎くん156票、よって高市早苗くんをもって当選者と決しました」
高市氏が女性として初めて自民党総裁に選ばれました。
県選出の国会議員の投票先です。
岩屋毅外務大臣と広瀬建衆議院議員は、1回目は3位だった林芳正氏決選投票は小泉氏でした。
古庄玄知参議院議員は1回目、決選投票ともに高市氏に投票したということです。
大分市の県連でも党員票の開票作業が行われました。
投票権を持つ党員と党友は県内にあわせて1万4538人いてトップは高市氏で3901票、次いで小泉氏2507票となりました。なお投票率は前回より1.34ポイント高い63.59%でした。
県連の幹部も総裁選の行方を固唾を飲んで見守りました。
◆自民党県連 阿部英仁会長
「自民党結党以来、初めての女性総裁が誕生した。地方が元気になれば日本も明るくなるという、そういう認識のもとに政策を進めていってもらうことを期待している」
史上初の女性総理の誕生へ。
街の人たちはどう受けとめたのでしょうか。
◆20代会社員 女性
「初の女性総理になってもらえたらという気持ちでいっぱい」
◆60代自営業 男性
「(心配も)まったく無いことはないけれど何が優先か考えたら日本の経済政策と安保が第一優先課題だと思う」
◆20代男性
「自分の政党だけじゃなくて国民のためにしっかりとした政策をしてほしい」
◆30代自営業 女性
「はっきりものをいう人なので安心出来るかなと。税金がちょっとでも安くなればいい」
一方、立憲民主党県連は初の女性総裁誕生に祝意を示しつつも、保守的な主張で知られる高市氏に警戒感を示しました。
◆立憲民主党県連 吉田忠智代表
「自民党においても急速に右傾化が進んでいて高市さんが選出されたのはその表れではないか、アジアの近隣諸国といたずらに摩擦を起こすことがないようにしてもらいたい」
そして県内のそのほかの党の反応です。
公明党県本部の戸高賢史代表は「厳しい国会運営になると思うが党派を超えた合意形成に力を発揮してほしい」と話しています。
日本維新の会県総支部の三浦由紀幹事長は「素晴らしい人材ではあるが今まで公約として掲げてきたことを実現できるかは疑問」と話しています。
国民民主党県連の福崎智幸代表は、「暫定税率の廃止や年収の壁の引き上げなど実現に向けてやることを期待している」とコメントしています。
共産党県委員会の林田澄孝委員長は「最悪の人物が総裁になった。戦前の政治に逆戻りすることは許されない」と批判しました。
社民党県連の原田健蔵代表は「物価高騰の中で政治空白を生んだ責任は重い」と話しています。
さて、今後の国会日程について見ていきます。
総裁選の結果を受け、臨時国会が来週以降に召集される見通しです。
ここで高市新総裁は総理大臣指名選挙を経て第104代内閣総理大臣に選ばれる見通しです。女性の総理誕生となれば憲政史上初となります。
ただ、自民・公明両党は現在、衆議院、参議院ともに過半数を下回る少数与党の状況が続いているため政権を担う上で野党の協力が不可欠です。
日本維新の会や国民民主党などとの連立拡大も取りざたされる中で、さっそく高市氏の手腕が問われることになります。