投開票が3日後に迫った自民党の総裁選挙は、「党員票」が事実上締め切られ、各陣営の軸足が「国会議員票」獲得に移る中、新たな疑惑報道が波紋を広げている。
1日、関西テレビ「newsランナー」に出演したジャーナリストの鈴木哲夫氏は自民党の元閣僚に取材。「石破首相に近かった議員の多くの票が林氏へ流れるのではないか」と議員票を分析した。
また、弁護士で日本維新の会元代表の橋下徹氏は、小泉氏について「改革姿勢を削ったことで、小泉氏らしさがなくなった」と指摘し、“ステマ問題”などの選挙戦略にも苦言を呈した。

■「石破首相に近かった議員の多くの票が林氏へ流れるのではないか」鈴木哲夫氏
小泉陣営のトラブルの影響は少ないのではないかという認識を示したジャーナリストの鈴木哲夫氏は、自民党の元閣僚に取材し、「石破首相に近かった議員の多くの票が林氏へ流れるのではないか」と議員票を分析した。
鈴木哲夫氏:去年の総裁選もそうだけど、小泉さんが圧倒的に人気だって言われて、いろんな発言・失言があって(勢いが)落ちてきた。今回もそうですよね。
決選投票は小泉さんと高市さんと言われたけども、小泉さんが落ちてきたことによって林さんがぐっと抜けてきている。『安定感から林さんかな』みたいな流れが議員票では出てきている。

■維新との連携「親和性が高いのは小泉氏」と橋下元代表がズバリ
少数与党の自民党は、野党との連携が求められます。そんな中、維新の吉村代表からは自民との連立に意欲ともとれる発言が。
日本維新の会 吉村代表:基本的な外交・安全保障・憲法の価値観は自民党と維新の会はもともと近いところがある」(先月29日発言)
日本維新の会 吉村代表:正式な打診があれば当然協議には応じていきます」(先月30日発言)
(Q:特定の人が吉村代表の頭の中にある?)
橋下徹氏:一番親和性が高いのは小泉さんだと思います。

■小泉氏には「とがった主張を通して欲しかった」「ステマ問題は選挙への不当な影響では?」
一方で、小泉氏の選挙戦略は「改革姿勢を削ったことで、小泉氏らしさがなくなった」と指摘し、ステマ問題などの選挙戦略にも苦言を呈した。
橋下徹氏:やはり小泉さんはこの選挙戦略正しかったのかどうなのか悩んでいると思いますよ。改革姿勢やとがったことを言うのが小泉さんらしさだったんだけれども、それを全部封印して、とがったものは削ぎ落として、幅広く票を集めようとした。
そうなってくると小泉さんのカラーが見えなくて、林さんと小泉さんが並ぶとほぼ言ってること同じだし、自民党をまとめるなら林さんの方が安定してるんじゃないの?と思われかねない。
橋下氏は小泉氏に「前回の総裁選のようにとがった主張をやってほしかった」と述べました。
橋下徹氏:小泉さんは去年からの総裁選1回目の投票で破れたけれども、あれぐらいのとがった主張をやってほしかったと思います。
それから、週刊誌報道に対して(総裁選に)不当な影響を与えかねないと言っているけれども、その不当な影響をSNS上で与えようとしてたのが小泉陣営だったわけです。
ステマ問題は表現の行き違いじゃなくて、選挙への不当な影響で、重大問題だっていうことは、小泉陣営には認識してもらわないといけないですね。
(関西テレビ「newsランナー」 2025年10月1日放送)
