岩手県盛岡市長橋町の住宅街に、2025年6月、新鮮な魚の料理を手頃な価格で味わえる店が誕生しました。その名も「魚処とう賀」。店主が自ら市場に足を運び、目利きで選んだ新鮮な魚を使った料理を、ランチから夜の一品まで幅広く提供しています。
「魚処とう賀」の店主・伊藤義洽さんは「魚メインで居酒屋とか定食をやりたかったので、この店を開きました」とオープンの経緯を話します。
昼は海鮮丼や定食、夜はお酒に合う魚料理が中心に提供しています。
自慢のランチメニューは「特上海鮮丼」、驚きのボリュームです。酢飯の上に、本マグロの赤身・中トロ・タイ・ブリなど12種類以上の海の幸が豪快に盛られています。大ぶりの刺し身は食べ応え抜群です。
中でも本マグロは程よく脂がのり、舌の上でとろけるような食感と上品な甘みが絶品、また、色鮮やかなサーモンは脂とうま味のバランスが絶妙です。
「お客さんに驚いてほしいので、あのような盛りになる。喜んでもらいたいので。採算は、もう度外視です」と話す伊藤さん。
もう一つの人気ランチが、1日限定5食の「とう賀定食」。この日のメインは「海鮮バラちらし丼」です。
刺身の切り落としをぶつ切りにし彩りよく盛り付けたちらしは、本マグロ、アジ、タイ、タコなどが一度に味わえる贅沢な一品です。
「モノは海鮮丼と一緒なので鮮度は同じ。満足はいくと思う」と伊藤さんも語る自慢のメニューです。小鉢なども付いて、コストパフォーマンスの高さが光ります。
夜のメニューも充実しています。「えんがわポン酢」は、アブラガレイのえんがわをポン酢でさっぱりと。噛むたびに脂がじわっと広がり、酒の肴にぴったりです。
「ブリかまの塩焼き」は、その日仕入れたブリのカマを使った限定メニューです。塩をふって丁寧に焼き上げた一品は、外はパリッと、中はジューシー。大根おろしやレモンとともに味わえば、ご飯にもお酒にもよく合います。
「昼に来ていただいたお客さまが、今度は夜も来てくれるようになって、うちに来ればおいしい魚が食べられると思っていただけたら」と話す伊藤さん。
市場直送の新鮮な魚を、住宅街で気軽に味わえる「魚処とう賀」。盛岡の新たな魚料理の名として、今後ますます注目を集めそうです。