人口210万人余りのスロベニア共和国、第3の都市であるクラン市と福井市がこのほど姉妹都市協定を結びました。きっかけは4年前の東京オリンピックでした。
福井市内で行われた協定の締結式では、福井市の西行市長とクラン市のラコヴェツ市長が書面にサインし、教育や文化、観光、経済などの分野で国際交流を深めていくことを確認し合いました。
西行市長は「これを機会に、相互に学び合える関係を築いていきたいと願っている」
としました。
交流のきっかけは東京オリンピック・パラリンピックでした。スロベニア代表の男子バスケットボールのチームなどが、福井市内で事前合宿を行ったのです。世界的なスター、ルカ・ドンチッチ選手の姿もありました。
これ以降、両市は市民や調査団の派遣などを通して交流を続けてきました。交流を機に毎年、福井市の小中学校の給食でスロベニア料理が提供されていて、今年も10月に予定されています。
クラン市長は日本語で「あなた方の美しいまちでの温かい歓迎に感謝します」と話しました。
クラン市はスロベニア北部にある人口約5万7000人国内3番目の都市。アルプスに近く自然豊かで、周辺エリアにはそばを使った料理や水仙畑などがあり福井と共通点も多いそうです。
福井市の姉妹都市・友好都市は7つ目ですが、ヨーロッパの国では初の締結となりました。
クラン市長は「リモートでの学校間交流を特に重要ととらえている。クランの学生たちが福井を知ることができ、世界を広げることができる。これは成長に大切で、ユニークな機会となる」と話します。
福井市は、中学生のホームステイのほか、オンラインも活用した子供たちの交流を発展させていきたいとしています。