文化庁は26日、「国語に関する世論調査」の結果を発表し、「映える」や「課金する」などの新しい表現について、他人が使うのが気にならないと答えた人が8割を超えたことが分かった。
文化庁が2024年度、16歳以上を対象に行った調査によると、「写真に写す時などにきれいでおしゃれに見える」といった意味で使われる「映える」や、「インターネットの有料サービスを利用する」といった意味で使われる「課金する」などの新しい表現について、ほかの人が使うのが気にならないと答えた人が8割を超え、こうした新しい表現について寛容であることが分かった。
一方、使うことがあると答えた人は「映える」が50.4%、「課金する」が46.2%だった。
また、言葉の意味について、辞書などで本来の意味とされてきたものとは異なる使い方をする人が多い傾向も分かった。
「にやける」を「薄笑いを浮かべている」と思っている人がおよそ8割(81.9%)に上り、本来の「なよなよとしている」という意味で使う人は10.5%に留まった。
また「潮時」は、本来「ちょうどいい時期」という意味だが、「ものごとの終わり」として使う人が46.7%に上り、2012年度に行った過去の調査の時の36.1%と比べて高くなってきていることが分かった。
また、今回初めて、SNSについての調査も行われた。
SNSを利用している人は74.8%で、そのうち、仲間内や一対一でSNSを使用している人は86.3%で、不特定多数に向けたSNSの投稿を行っている人は22.2%だった。
不特定多数に向けたSNSの投稿のメリットについては、「趣味や価値観が似ている人たちと交流しやすい」が63.5%で、戸惑う点については、「情報が本当かどうか判断しにくい」が51.1%だった。