世界的発見のニュースです。岡山理科大学などで構成される研究グループがモンゴルのゴビ砂漠で世界最古の頭突き恐竜の化石を発掘したと発表しました。

こちらは見つかった化石のレプリカです。いわゆる頭突き恐竜のパキケファロサウルスと同じ分類の恐竜で、ドームと呼ばれる頭の骨のほか、手足や尻尾の骨などが見つかりました。

(岡山理科大学恐竜学科 高崎竜司助教)
「ドームは残っているが、それ以外の部分はほとんど見つかっていない。だからこそ今回見つかったものは世界で一番状態がいい、パキケファロサウルス類の化石と言っていい」

岡山理科大学の高崎竜司助教らが9月16日に会見し、成果を発表しました。

岡山理科大学は2019年にモンゴルのゴビ砂漠で現地の研究所などと共同で発掘調査を行っていて、今回の化石は約1億1000万年前の白亜紀前期の地層から発掘されました。頭突き恐竜の化石としては世界最古のものだと見られています。

(岡山理科大学恐竜学科 高崎竜司助教)
「世界最古!」

また、発掘された化石からは恐竜の生態に関する新たな情報も確認されました。化石は2歳程度の未成熟な若い個体で、繁殖相手を巡る闘争などに使われていたとみられる頭のドームが発達していることが確認されました。骨格的な成長より先に性的な体の発達が進んでいた可能性が示唆されています。

(岡山理科大学恐竜学科 高崎竜司助教)
「重要なのは白亜紀前期から発見されたこと、年齢が推定されたこと、ドームがすでに発達していたことの3つで、この3つの組み合わせで頭突き恐竜の分厚い頭が原始的にどのように進化したのかを研究で推定することができた」

岡山理科大学は今後、さらに時代をさかのぼった約1億5000万年前のジュラ紀の地層からより原始的な化石を発掘することを目指していて、頭突き恐竜の起源や進化の歴史を解明したいとしています。

岡山放送
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