秋田県内では市街地でクマが相次いで目撃されています。私たちの生活圏にクマが現れる要因の一つが放置された果樹です。柿の活用に取り組む男性が能代市の中学生とタッグを組み、柿の葉の収穫にあたりました。茶葉に加工され販売されます。
秋になると住宅の敷地に実を付けた柿の木がみられます。適切に管理しないとクマを寄せ付ける原因になります。
その放置された柿の木を活用しようと活動する柿木崇誌さんは、結婚を機に能代市に移住し、秋田県の北部を中心に柿の収穫や管理を代行しています。収穫した柿は加工・販売していて、キッチンカーで振る舞う柿のソースを使ったお好み焼きは人気商品の一つです。
柿木さんは17日、地元の中学生とともにある活動を始めました。揃いの柿の帽子をかぶって作業にあたるのは、能代市の二ツ井中学校の1~3年生の生徒10人です。収穫しているのは柿の葉。柿木さんは2024年から学校の特別講師を務めていて、2025年は生徒たちと商品の一つ「柿の葉茶」を作ります。
柿木崇誌さん:
「資源がそこらへんにあるということに目を向けてもらいたい。それを商品化して収益化するにはどういうお金がかかってくるのかや、商品が販売されるまでの過程を学んでほしい」
生徒たちは雨が降る中、枝切りばさみを使って枝を切り落とし、手際よく柿の葉を集めます。目的は商品の材料を集めることですが、同時に地域課題の解決に一役買っているようです。
竹島知郁アナウンサー:
「こちらの住宅は柿の葉の落ち葉によって用水路が詰まってしまい、困っていたということで、ことしはその心配はなくなりそうです」
住民:
「冬は葉が下に落ちるでしょ、雪の下に。そうするとアナグマやタヌキが掘り起こすので怖い。毎年こういうことをやってもらえれば」
17日は計5キロの柿の葉を収穫。柿木さんが加工し、柿の葉茶として販売します。
参加した生徒:
「柿木さん1人でやっていると考えると結構大変な作業。数も多いので握力など力がいる。幅広い年代の人々にたくさん飲んでもらえるお茶になってほしい」
柿木崇誌さん:
「僕だけではなくて、地域で皆さんが自分事として、放置柿の問題に目を向けてもらい、どう解決するかをみんなで知恵を出し合っていけるような地域になればいい」
柿の葉茶は、11月1日に能代市二ツ井町のきみまち商店街で開かれるイベントで生徒たちが販売します。