この夏の天候不順に悩まされたコメ。このコメに関する懇談会が新潟市で開かれ、JA全農にいがたの伊藤会長は「去年よりもコメの販売価格は上がるのではないか」という見通しを示しました。
9月9日、新潟市で開かれた新潟米懇談会。
県内各地のJAグループや県、コメの卸売業者など約50人が集まる中、冒頭、話題に上がったのは、コメをめぐる現状と今後の見通しについてです。
【JA全農にいがた運営委員会 伊藤能徳 会長】
「本県では6月下旬から8月上旬にかけ、猛暑と渇水により棚田や天水田など、一部で稲が枯れる被害が発生しました」
【花角知事】
「色んな努力を重ねていただき、これまでのコメ作りは順調に進んでいるというふうに理解している。食味・品質、そして収量がしっかり確保できるんじゃないかと」
この夏の猛暑・渇水で県内でも稲の穂先が枯れたり、田んぼがひび割れたりする被害が発生していますが、JAや県による技術対策や生産者の努力により一部で影響があるものの、これから収穫が本格化するコシヒカリは改善が期待されているといいます。
こうした中、JA全農にいがたは各JAへの仮渡し金を一般コシヒカリで去年の1.7倍に引き上げました。
その理由を「生産コストの増加や持続的な農業の実現のため」とJA側は説明しますが、卸売業者からは消費者のコメ離れを懸念する声も。
【卸売業者】
「産地における集荷競争が激化しているところで、私どもとしては消費者がこの価格にしっかりとついてきてくれるのか若干心配な面がある」
JAの伊藤能徳会長はコメの販売価格について「消費者と生産者にとって、良い価格帯に落ち着いてほしい」とした上で…
【JA全農にいがた運営委員会 伊藤能徳 会長】
「6年産米も、だいぶまだ高止まりしているが、(7年産米は)最終的には去年よりも高い価格になるのではないかという気がしている」
生産者の努力でコメの品質や収量は確保できる見通しとなっていますが、今後はその価格に関心が集まることになりそうです。