災害の間接的な影響は鹿児島県姶良市でもみられています。
8月の豪雨で今も通行止めが続く網掛橋の周囲の店舗では、客が大きく減るなどの影響が出ています。
姶良市加治木町の網掛橋です。
大雨の影響で護岸が決壊、現在も通行止めが続き、復旧のめどは立っていません。
災害前は1日約2万5000台の車両が通行していたという国道10号にかかる網掛橋。
生活道路としても重要な橋でしたが、今回の大雨ではすぐ上流にかかる錦江橋も車両通行止めに。
そのため車で対岸に渡るには、県道を迂回したり、高速道路を利用したりする必要があります。
これにより網掛橋周辺の店舗は大きな影響を受けることに。
「加治木まんじゅう 美坂饅頭屋」です。
ここで40年近く働く美坂さん。
これまで経験したことがない客の少なさに戸惑っていました。
加治木まんじゅう美坂饅頭屋・美坂昌徳さん
「水害前に比べると(店の前を通る車の数が)ほぼゼロに近いので、なかなかお客さんがこちらまで来てくれない。先が見えない状態なので、やっぱり不安の方が多い。店の前までは車が通れるので、買いに来てもらったらうれしい」
向かいにあるのは、創業97年の老舗布団店「睡眠工房 川村ふとん店」です。
ここでは布団の販売はもちろん、先代から受け継いだ「綿打ち機械」を使って古くなった布団に綿を補充し、再生させる布団の打ち直しをしています。
しかし、ここでも通行止めの影響で客足や注文数は例年と比べて6割ほど減少。
9日に訪れた客も、周囲の通行止めの多さに困惑していました。
訪れた客
「通行止めが何カ所もあって、行っていいのか、通っていいのか分からなくて。いつもより遠かった」
睡眠工房 川村ふとん店・川村吉一さん
「うちも(布団の打ち直しなど)珍しいことをしているので、来てもらって気軽に話を聞きに来て、帰るときに昔からのまんじゅう屋さんとか、ふるさとの味がいっぱいあるのでいろんなところを回って応援して帰ってもらえたら」