自民党の総裁選挙の前倒しを巡る意思確認が8日に迫る中、石破首相が辞任する意向を固めました。
最新情報を国会記者会館からフジテレビ政治部・木村裕太記者が中継でお伝えします。
繰り返しの続投表明から一転、このあと7日午後6時から首相官邸で行われる記者会見で、石破首相は辞意を表明するとともに決断に至った理由などを説明する見通しです。
石破首相は午後5時頃、官邸に姿を現した際には、記者団に対し笑顔を見せていました。
官邸に入る前、石破首相は公邸で側近らと会談を重ねています。
赤沢大臣や、岩屋外相、平デジタル相、村上総務相、青木副長官らが相次いで公邸を訪れていて、石破首相は、側近と対応を協議した上で、最終的に辞任の意向を固めたものとみられます。
このタイミングでの辞任は、自民党の総裁選挙の前倒しを求める書面の提出が8日に迫る中、要求が過半数に迫る情勢だったことが背景にあります。
石破首相は6日夜、菅副総裁、小泉農水相と会談しましたが、この中で、菅副総裁らが実際に意思確認に突入すれば党が割れてしまうとの懸念を伝えた上で、石破首相に自ら進退を判断するよう求めていたことがわかりました。
石破首相は、意見に耳を傾けていたということで、党内の亀裂が決定的に深まることを回避するため、自ら退くべきだと判断したとみられます。
首相を支えてきた側近の1人は「石破政権は難局に適切に対応してきた。党内抗争のあおりを受けて、中断せざるを得なくなったことは無念だ」と話していました。
辞意を固めたことを受け、総裁選の前倒しを巡る8日の手続きは中止となることになりました。
ある重鎮議員は「党の分裂という最悪の事態は避けられた」と評価する一方、書面を提出する予定だった議員からは「辞任は当然だ。むしろ判断が遅すぎた」と厳しい声も出ています。
自民党は8日の朝、臨時の役員会を開き、石破首相の後任を選ぶ総裁選の手続きに入ることを確認する見通しです。