サンマの豊漁で活気づく北海道根室市の花咲港で、次々と水揚げされるのはスルメイカ。

 「何年か、久しぶり」

 「今年はいいんじゃないかな」

 「好調が続けばいいと思うが、イカは足が早いから大変」(いずれも漁師)

 根室市では8月下旬から水揚げが増え、9月4日は約26トンに上りました。

 これまでの水揚げ量は、4年ぶりに100トンを超えました。

 2015年までは比較的漁獲量がありましたが、それ以降は低迷し2024年はゼロでした。

 久しぶりの豊漁に、市内の鮮魚店では1匹あたり220円で売られていました。

 「しばらくぶりで食べた。こんな生きが良くて、甘みもある」

 「鮮度もいいし甘い。珍しいね」(いずれも買い物客)

 「たくさん水揚げがあり、根室の街が活気があります。鮮度のいいものがどんどん水揚げされているので、今年は最高だと思います」(魚信 浅野 昌英さん)

 スルメイカといえば函館市をイメージしますが、10年ほど前から不漁が続いています。

 なぜ、根室市で?

 「根室市を含む北海道東部海域で昔からスルメイカは漁獲されている。現時点では、ここしばらくの不漁の中では比較的いい状況」(釧路水産試験場 調査研究部 澤村 正幸さん)

 国の研究機関「水産研究・教育機構」によると、北海道東部の太平洋側では8月から9月にかけてスルメイカの来遊量は前年を上回る見通しです。

 その中でも根室市で水揚げが好調なワケとは。

 「太平洋を北上してくる群れは大きく分けると沿岸を通る場合と沖合を通る場合があり、その配分は年によって変わる。沖合を通る群れが、今年はたまたま根室市近辺に来遊し漁獲されている」(釧路水産試験場 調査研究部 澤村 正幸さん)

 好調な水揚げは、この後も続くのでしょうか。

 根室市のイカに注目です。

北海道文化放送
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