北海道檜山振興局管内に住む60代の女性が「NTTドコモの職員」や「警察官」を名乗る男からの電話で現金50万円をだまし取られました。
8月28日午前11時半ごろ、女性の自宅の固定電話に「NTTドコモの職員」を名乗る男から電話がありました。
男は「携帯電話の未納料金がある」
「犯罪で使われている携帯電話の料金の支払い用の口座が女性の名義だ」
「さらに未納料金は2か月分の18万4200円」などと女性に言いました。
女性が心当たりがないことを伝えると…
「心当たりがないのであれば詐欺事件に巻き込まれているかもしれない」
「警察から連絡があるかもしれない」と男が言います。
この電話の約1時間後。
今度は女性の携帯電話に無料通信アプリ・LINEで「大阪府警察本部捜査二課の山下」と名乗る男からメッセージが届きました。
女性がメッセージを返すと「山下」はLINEのビデオ通話をかけてきます。
「山下」は「あなたに資金洗浄事件の容疑がかかっている」
「疑いが晴れるまであなたは監視されることになる」
「あなたの関与がないことを証明するための捜査が必要だ」
「捜査には50万円の費用がかかるので振り込んでください」
「疑いが晴れたら1週間後に返金されます」などと言いました。
ビデオ通話に映っていたのは警察官の制服を着た30代くらい、眼鏡で短髪の男。
メッセージで警察手帳の写真も送ってきました。
この話を信じた女性は指定された口座に現金50万円を振り込みました。
さらに女性は「逃走の危険がないか確認するため」だとLINEのメッセージで1日3回連絡するよう男から指示されていました。
女性は指示通り1日3回報告していましたが、9月3日に既読がつかなくなりました。
「疑いが晴れたら1週間後に返金」と言われていたため、女性は1週間が経った9月4日にLINEで電話をかけましたが、つながりませんでした。
返金もされなかったため、女性が警察に相談し、事件が発覚しました。
警察はオレオレ詐欺事件として捜査しています。
警察は「捜査にかかる費用を請求することはない。不審な点があれば一人で判断せず、警察の相談電話『#9110』にかけてほしい」と呼びかけています。