2025年6月に鳥取県江府町にある中国電力の「俣野川発電所」でおきた事故について、中国電力は5日、鳥取県と江府町に対し判明した事故原因と再発防止策を報告しました。

江府町にある中国電力の水力発電所「俣野川発電所」でおきた事故は、2025年6月17日に構内に作業員など43人がいる中、発電機4号機で爆発音とともに煙が出たもので、2人が軽いけがをしました。

中国電力鳥取支社の森田秀樹支社長などが5日、鳥取県庁に平井知事を訪ね、その後の調査で判明した事故原因と再発防止策などを回答しました。

判明した事故原因は「アーク放電」と呼ばれる高温と強い光を伴う電流が発生することを制御するための部品が、想定よりも早く消耗していたことから、この「アーク放電」を適切に制御できず破裂に至ったとしています。

そして煙については、火災ではなく、破裂によって放出された不燃性のガスが空気中の水分と反応して微細な霧が発生していたとしています。

また再発防止策の中で、今回、関係機関への情報発信が遅れたことについては、今後は窓口を東部水力センターに一元化することで対策するとしています。

鳥取県・平井知事:
今回は幸い人命に関わることはなかったが、揚水発電所という非常に規模の大きな発電所においてはありえないことではない。今回はその教訓だったと思う。
この事象をひとつの契機として、安心安全が図られる体制づくりを県としても急いでいきたい。

鳥取県は、早ければ9月中にも町や消防と事故現場の検証を行い、トラブル発生時の対応マニュアルをまとめていくとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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