7月から8月にかけて松江警察署管内で2件の特殊詐欺事件があったことが明らかになりました。
SNS型ロマンス詐欺で約231万円、オレオレ詐欺で44万円の被害が確認されていて、松江署が注意を呼びかけています。
このうち松江市内に住む50代男性は、SNSで知り合った女性から投資話を持ちかけられ、約231万円をだまし取られました。
警察によると被害にあった男性は、7月7日にSNSアプリを閲覧中に「佐藤」と名乗る女性のアカウントを見つけフォロー。
その日のうちに連絡があり、別のSNSアプリでやり取りを続けるうちに好意を抱くようになりました。
「佐藤」と名乗る人物は、FX取引投資で稼いでいると称し、「海外の証券会社でレバレッジをして、利益が出るタイミングでドルを売って円を買えば利益が得られる」などと説明。
被害男性は、「佐藤」から教えられた投資用サイトで投資を始めました。
サイト上のカスタマーセンターから指示された口座に振り込みを行ったほか、「暗号資産で資金を追加すれば投資資金が5%増える」との言葉に従い、暗号資産取引所とウォレットアプリのアカウントを作成。
7月29日から8月21日までの間に計5回、約231万円を振り込みや送金で騙し取られました。
また松江市内の50代女性は、警察官を名乗る人物からの電話で44万円をだまし取られました。
被害にあった女性は、8月30日に、携帯電話に警視庁の警察官を名乗る人物から電話があり、「あなたが犯罪に関わっているので岩手県警の警察官に代わる」と告げられました。
電話は岩手県警の「カミヤ」と名乗る人物に代わり、「ナカムラという犯人の詐欺事件で、あなたの銀行口座が犯罪に使われているかもしれない」と言われました。
被害者はSNSアプリのビデオ通話で「カミヤ」から警察手帳のようなものを見せられ、口座情報や残高を伝えました。
その後、検察官を名乗る人物も登場し、「任意で捜査するためには、口座のお金や手持ちの現金を全て1つの口座にまとめて、指示する口座に送ってほしい」と言われたため、その日に指示された口座に44万円を振り込み、騙しとられました。
松江警察署は、SNSで知り合っただけで会ったこともない人を簡単に信用しないこと。
高配当をうたった投資等の儲け話を勧めてくる場合は詐欺を疑うこと。
高額な支払いを要求されたり、お金の引き出しに応じてもらえない場合は振込みを止め、警察に相談すること。
警察や検察が捜査等の名目でお金を要求することはないこと。
警察がSNSで連絡をとることはないこと。
「あなたが捜査対象となっている」等と電話があった場合は、一旦電話を切り、最寄りの警察署等に相談することなどを呼びかけています。