大阪府岸和田市が発注した工事の入札で業者に最低制限価格を漏らした疑いで大阪地検特捜部は岸和田市の前の市長・永野耕平容疑者を逮捕しました。
大阪地検特捜部に逮捕されたのは大阪府・岸和田市の前市長・永野耕平容疑者(47)です。
永野容疑者は岸和田市が発注し、2021年5月に執行が予定されていた工事の入札で最低制限価格を業者の代表に事前に漏らし落札させた官製談合防止法違反の疑いなどがもたれています。
大阪地検特捜部は永野容疑者の認否について明らかにしていません。
■永野容疑者 女性問題めぐり2度の不信任受け市長失職 市長選で現市長に敗れる
永野容疑者は2018年から岸和田市長を務めていましたが女性問題を巡って岸和田市議会から2度の不信任決議を受け失職。
その後の市長選への出馬を表明した際、「市政の信頼回復に努めたい」と語っていました。
【永野耕平容疑者(3月)】「議会のみなさんも、当選してきたらそれは民意と受け止めるというようなことも言っていただいているので、議会の皆さんと信頼回復にお互いに努めていって。市民のための市政を進めていきたい」
しかしことし4月、現市長に4万票以上の差をつけられる形で落選しました。
【永野耕平容疑者(4月・市長選後)】「(女性問題について)僕のやってもいないことが表に出た、これがやりにくいところでしたよね」
岸和田市は、関西テレビの取材に対し「現時点で何もわかっていないのでお答えできない」とコメントしています。
■菊地幸夫弁護士「贈収賄事件に発展するかがポイント」
さまざまな刑事事件も手掛けてきた菊地幸夫弁護士は、今後の捜査について、入札の最低制限価格を漏らされた業者側から「見返りがあったかどうか、贈収賄事件に発展するかがポイント」と話しました。
【菊地弁護士】「入札価格を事前に漏らしてしまうと、それを聞いた業者が当然入札で有利になりますから、何か見返りはあったのかどうなのか。
そうすると、この官製談合の疑い以外に、『贈収賄』という方向に発展していくのか、どうなるかっていうことが今後のポイントになるかと思います」
(関西テレビ「newsランナー」2025年9月4日放送)