大学生と企業がコラボした、環境に配慮した傘がお披露目されました。
3日に神奈川・横浜市で行われたのは、2027年に開催される国際園芸博覧会に向けたアップサイクル商品の発表会。
そこで、神奈川大学「道用ゼミ」の学生とユニホームなどを作る企業「ダイイチ」がタッグを組み、環境に配慮した傘がお披露目されました。
この傘の素材に使用されているのは布ではありません。
リサイクル率の低い使用済みのお菓子などの紙パッケージや、横浜市が保有する木の間伐材を利用してアップサイクルされた“紙糸”で作られています。
見た目はとても薄い傘ですが、触ると頑丈だといいます。
さらに紙糸には紫外線をカットする特性があり、サーモグラフィーでの実験を見ると傘を差していない方は白くなって温度が高いことを示しているのに対し、傘を差した方は温度が低いことを示す緑色になっています。
これは、若者たちが環境に優しい社会や生活について考えるプロジェクトで、その活動の一環として学生と企業が発表会に向け、最後の仕上げを行っていました。
学生のアイデアから生まれたレーザーカッターを活用し、横浜の街などをイメージしたデザインを傘に貼り付けます。
神奈川大学 道用ゼミ・3年生:
紙から布は新しい発想だなと思った。ビニール傘が増えている中で、リサイクルに着目した傘は、みんなから注目を集めるものだと思うので、もう少し認知が広がり、触れてくれる人が多くなればいい。
ダイイチ・柳下元紀さん:
企業向けの視点で立つと、その先のビジネスにつながる発想になってしまうので、ゼロイチの生み出しは難しい。横浜の未来を担っていく若者と一緒に開発することで、企業だけではできない未来に向けた社会の情勢を考えるいいきっかけにできた。
今後は傘のシェアリングサービス「アイカサ」と連携を行い、駅で借りることができるようにする予定です。