シカやイノシシ用に仕掛けられたワナにクマがかかってしまう「錯誤捕獲」。静岡県富士宮市の山林で体長1メートルあまりのツキノワグマが捕獲され、山の奥へと戻されました。このクマの錯誤捕獲は2回目とみられます。
池田孝 記者:
ワナにかかったクマが暴れています
ワナから抜け出そうとしているのか、木の枝を噛み、引きちぎろうとしているクマ。
山梨県との県境の富士宮市北部の山林で地元の猟友会のメンバーがシカやイノシシ用のワナを見に来たところ、クマがかかっていました。
体長は106cm、体重は32kgほど、2歳くらいとみられるオスのツキノワグマです。
麻酔銃で眠らされたあと捕獲されました。
このクマの右耳についていたオレンジ色のタグ。
以前同じようなワナにかかり、その時につけられたものです。
県内では「自粛」となっているツキノワグマの狩猟。
イノシシやシカによる農作物などへの被害を防ぐためにワナを仕掛けている猟友会側も対応に苦慮しています。
クマを発見者した地元猟友会のメンバー:
できるだけかからない場所を選んで(ワナを)かけているが、どうしてもかかってしまう。クマがかかりにくいワナを試しているところ
捕獲されたクマはデータを記録した後、県の職員や業者が人のいない山の奥へと戻したということです。
県内ではクマの目撃情報が2025年度50件で、錯誤捕獲は15件と、2024年に比べ少ないものの生息地域の外での目撃情報もあり、県が注意を呼び掛けています。