香川県は南海トラフを震源とする大地震などの新しい被害想定をまとめ9月2日、第2弾を公表しました。最大クラスの地震では建物被害、人的被害ともに拡大しています。

第2弾の発表では主に建物被害と人的被害を中心に公表されました。

発表によりますと南海トラフ大地震の最大クラスの地震が発生した場合、全壊する建物の数は3万9000棟で、前回の想定の3万5000棟から4000棟増えました。震度6強以上の地域や液状化が発生するエリアが拡大したことなどが増加の理由です。

また、死者数については最大7800人となっていて、前回の想定の6200人より1600人増えました。災害関連死を今回初めて推計したことで前回より最大2400人死者数が増えた一方、津波による死者数は減少しました。

ライフラインの被害は変わらず甚大で、電力の停電率は97%と高い水準となっていて、避難者数も増加しています。2日は新しい被害想定を検討する専門家の会議が高松市で開かれ、今回の発表内容を審議しました。

(香川大学 金田義行特任教授)
「一喜一憂することなく、この通りになるわけではないので、これからいかに想定の数字を減らしていくか。行政と県民が一体となって取り組む考え方で捉えてもらえれば」

今回の公表では前回の想定から10年余りを経て進んだハード面対策の効果が推計され、津波の浸水面積が約3分の1に。耐震化によって全壊する建物の数が約4分の3に減少したことも報告されました。

岡山放送
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