データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。
プレスリリース配信元:株式会社 明日香
~保育士給与10%上昇も「実感なし」が半数超、保育現場の構造的課題が浮き彫りに~
株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、保育園・幼稚園・こども園等で勤務する保育士・幼稚園教諭・保育教諭146名を対象に、【保育士編】育児介護休業法改正に関する意識調査を実施しましたので、お知らせいたします。
- 01|現在の職場での育児休業取得について、約3割が「取得できるが困難/取得不可能」の実態
- 02|育児休業を取得したくない/取得が困難な理由、「人手不足で同僚に迷惑をかけるから」(38.8%)、「収入面での不安があるから」(34.7%)が上位
- 03|52.4%が、近年の保育士の処遇改善を「実感できていない」と回答
本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/45EqG1n
■調査概要
- 調査名称:【保育士編】育児介護休業法改正に関する意識調査- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー(R)︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2025年7月7日~同年7月11日
- 有効回答:保育園・幼稚園・こども園等で勤務する保育士・幼稚園教諭・保育教諭146名
※合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://konnect-labo.jp/
■育児介護休業法改正の認知度、2025年4月の法改正は74.1%、2025年10月の法改正は72.1%の結果に
「Q1.あなたは、2025年4月に施行、2025年10月に施行予定の『育児介護休業法改正』について、知っていますか。」(n=143)と質問したところ、2025年4月の法改正は「内容まで詳しく知っている」が22.3%、「概要は知っている」が25.9%、「名前だけは聞いたことがある」が25.9%、2025年10月の法改正は「内容まで詳しく知っている」が17.5%、「概要は知っている」が27.3%、「名前だけは聞いたことがある」が27.3%という回答となりました。
Q1.あなたは、2025年4月に施行、2025年10月に施行予定の『育児介護休業法改正』について、知っていますか。
<2025年4月の法改正>
・内容まで詳しく知っている:22.3%
・概要は知っている:25.9%
・名前だけは聞いたことがある:25.9%
・全く知らない:21.0%
・わからない/答えられない:4.9%
<2025年10月の法改正>
・内容まで詳しく知っている:17.5%
・概要は知っている:27.3%
・名前だけは聞いたことがある:27.3%
・全く知らない:23.7%
・わからない/答えられない:4.2%
■育児休業、約7割が「取得したい」の反面、9.1%が「取得したいが現実的に困難」、10.5%が「取得したいと思わない」と回答
「Q2.あなたは、現在の職場で育児休業を取得したいと思いますか。」(n=143)と質問したところ、「取得したいが、現実的に取得が困難である」が9.1%、「あまり取得したいと思わない」が5.6%、「全く取得したいと思わない」が4.9%という回答となりました。
Q2.あなたは、現在の職場で育児休業を取得したいと思いますか。
・積極的に取得したい:41.2%
・できれば取得したい:28.7%
・取得したいが、現実的に取得が困難である:9.1%
・あまり取得したいと思わない:5.6%
・全く取得したいと思わない:4.9%
・すでに取得したことがある:3.5%
・わからない/答えられない:7.0%
■現在の職場での育児休業について、約3割が「取得できるが困難/取得不可能」の実態
「Q3.あなたは、現在の職場で育児休業の取得が可能ですか。」(n=143)と質問したところ、「取得可能」が69.2%、「取得できるが困難」が23.8%、「取得不可能」が3.5%という回答となりました。
Q3.あなたは、現在の職場で育児休業の取得が可能ですか。
・取得可能:69.2%
・取得できるが困難:23.8%
・取得不可能:3.5%
・わからない/答えられない:3.5%
■育児休業を取得したくない/取得が困難な理由、「人手不足で同僚に迷惑をかけるから」「収入面での不安があるから」が上位
Q2で「取得したいが、現実的に取得が困難である」「あまり取得したいと思わない」「全く取得したいと思わない」、またはQ3で「取得できるが困難」「取得不可能」と回答した方に、「Q4.育児休業を取得したくない又は取得が困難な理由を教えてください。(複数回答)」(n=49)と質問したところ、「人手不足で同僚に迷惑をかけるから」が38.8%、「収入面での不安があるから」が34.7%、「代替職員の確保が困難だと思うから」が30.6%という回答となりました。
Q4.育児休業を取得したくない又は取得が困難な理由を教えてください。(複数回答)
・人手不足で同僚に迷惑をかけるから:38.8%
・収入面での不安があるから:34.7%
・代替職員の確保が困難だと思うから:30.6%
・キャリアに悪影響が出ると思うから:26.5%
・職場の理解が得られないと思うから:26.5%
・職場復帰時にポジションがなくなる不安があるから:20.4%
・子どもの成長を見守りたいから:10.2%
・その他:4.1%
ーもう子どもが大きいから
ー子どもが産める年齢ではないため
・わからない/答えられない:2.0%
■81.1%が、育児介護休業法改正に「賛成」
「Q5.2025年4月に施行、2025年10月に施行予定の『育児介護休業法改正』の賛否を教えてください。」(n=143)と質問したところ、「賛成」が44.0%、「やや賛成」が37.1%という回答となりました。※2025年4月・10月から施行される育児介護休業法の主な改正内容
・残業免除の対象となる労働者を「3歳までの子を持つ親」から「小学校就学前の子を持つ親」まで拡大
・3歳未満の子を持つ労働者に対してテレワークを事業主の努力義務として追加
・3歳~小学校入学前の子を養育する労働者が柔軟な働き方を実現するために、事業主が法令が定める5つの措置のうち2つ以上を導入し、労働者のニーズに合わせて制度を選択できる仕組みをつくることを義務化

Q5.2025年4月に施行、2025年10月に施行予定の『育児介護休業法改正』の賛否を教えてください。
・賛成:44.0%
・やや賛成:37.1%
・やや反対:6.3%
・反対:1.4%
・わからない/答えられない:11.2%
■今回の法改正に賛成している理由、「保育士も育児と仕事の両立がしやすくなると思うから」が55.2%で最多
Q5で「賛成」「やや賛成」と回答した方に、「Q6.今回の法改正に賛成している理由を教えてください。(複数回答)」(n=116)と質問したところ、「保育士も育児と仕事の両立がしやすくなると思うから」が55.2%、「働き方の選択肢が増えると思うから」が49.1%、「保育業界全体の働き方改革が進むと思うから」が41.4%という回答となりました。
Q6.今回の法改正に賛成している理由を教えてください。(複数回答)
・保育士も育児と仕事の両立がしやすくなると思うから:55.2%
・働き方の選択肢が増えると思うから:49.1%
・保育業界全体の働き方改革が進むと思うから:41.4%
・職場環境の改善につながると思うから:31.9%
・保育士の離職防止に効果があると思うから:26.7%
・多様な働き方を認める社会になると思うから:22.4%
・その他:1.7%
・わからない/答えられない:0.9%
■法改正に反対している理由、第1位「保育の質の維持が困難になると思うから」
Q5で「やや反対」「反対」と回答した方に、「Q7.今回の法改正に反対している理由を教えてください。(複数回答)」(n=11)と質問したところ、「保育の質の維持が困難になると思うから」が54.5%、「シフト調整や人員配置が更に困難になるから」が45.5%という回答となりました。
Q7.今回の法改正に反対している理由を教えてください。(複数回答)
・保育の質の維持が困難になると思うから:54.5%
・シフト調整や人員配置が更に困難になるから:45.5%
・職員間の負担格差が拡大すると思うから:18.2%
・制度があっても実際には利用できないと思うから:18.2%
・現場の人手不足が深刻化すると思うから:9.1%
・業務の特性上、柔軟な働き方が困難だから:9.1%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.0%
■52.4%が、近年の保育士の処遇改善を「実感できていない」と回答
「Q8.あなたは、近年の保育士の処遇改善(給与アップ等)について、実感していますか。」(n=143)と質問したところ、「あまり実感していない」が33.5%、「全く実感していない」が18.9%という回答となりました。
Q8.あなたは、近年の保育士の処遇改善(給与アップ等)について、実感していますか。
・大いに実感している:16.1%
・ある程度実感している:29.4%
・あまり実感していない:33.5%
・全く実感していない:18.9%
・わからない/答えられない:2.1%
■処遇改善を実感できない理由、「他業種と比較してまだ低水準だから」「給与の上昇幅が期待より小さいから」など
Q8で「あまり実感していない」「全く実感していない」と回答した方に、「Q9.処遇改善を実感できない理由を教えてください。(複数回答)」(n=75)と質問したところ、「他業種と比較してまだ低水準だから」が53.3%、「給与の上昇幅が期待より小さいから」が42.7%、「業務負担に見合った改善ではないから」が38.7%という回答となりました。
Q9.処遇改善を実感できない理由を教えてください。(複数回答)
・他業種と比較してまだ低水準だから:53.3%
・給与の上昇幅が期待より小さいから:42.7%
・業務負担に見合った改善ではないから:38.7%
・改善されたのは一部の手当のみだから:28.0%
・労働時間の改善が伴っていないから:28.0%
・職場環境の改善が不十分だから:20.0%
・社会的地位の向上を感じられないから:18.7%
・その他:4.0%
ー処遇改善込みでも元の給与が低すぎて実感がない
ーお金が入ってこない
ー保育士にはテレワーク等のリモートワークはほとんどできないから
・わからない/答えられない:0.0%
■まとめ
今回は、保育園・幼稚園・こども園等で勤務する保育士・幼稚園教諭・保育教諭146名を対象に、【保育士編】育児介護休業法改正に関する意識調査を実施しました。まず、育児介護休業法改正の認知度に関しては、2025年4月の法改正は74.1%、2025年10月の法改正は72.1%の結果となりました。また、現在の職場での育児休業取得について、約3割が「取得できるが困難/取得不可能」と回答しており、その理由としては、「人手不足で同僚に迷惑をかけるから」(38.8%)、「収入面での不安があるから」(34.7%)が上位に挙げられています。さらに、81.1%が、育児介護休業法改正に「賛成」の意向を示し、賛成理由では、「保育士も育児と仕事の両立がしやすくなると思うから」が55.2%で最多となりました。一方で、52.4%が、近年の保育士の処遇改善を「実感できていない」と回答しており、「他業種と比較してまだ低水準だから」(53.3%)や「給与の上昇幅が期待より小さいから」(42.7%)などの理由を挙げています。
今回の調査では、保育士の育児休業制度における複雑な現状が明らかになりました。法改正により制度の改善が期待されていますが、現場では慢性的な人手不足が影響し、制度を活用することが実際には難しいという構造的な問題が浮き彫りになっています。また、処遇改善の取り組みが進められているものの、保育士の多くがその効果を実感できていないことも判明しました。これらの課題に対処するためには、保育現場の人材確保を支援する包括的なサポート体制の構築が必要です。特に、保育士が育児と仕事を安心して両立できる環境づくりには、代替職員の確保や柔軟な働き方を可能にする居宅訪問型保育サービスなど、”保育士のため”の多様な保育サービスの活用が求められるでしょう。
また、2025年4月の制度改正により、教育・保育施設設置者の経営状況の公表が義務化されています。公的資金が適切に保育現場で働く人々に還元されているかを視覚化することが目的の一つとして掲げられていますが(※2)、人材確保をより円滑に行うには、こういった運営状況の透明性以外に、取り組んでいる内容を効果的に外部に伝える発信力も、保育事業者に求められていると言えるでしょう。
※2参照:こども家庭庁|保育所等における継続的な経営情報の見える化について
本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/45EqG1n
■「子ねくとラボ」について

「子ねくとラボ」は、「子ども+Nursery(保育)+Education(教育)・Entertainment(エンターテインメント)+Creation(創造)+Trend(トレンド)」の要素から構成された、子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクトです。子育てや保育に関する「調査レポート」や「ニュース/記事」、また「子ねくとラボ」が提供しているサービスについて発信しております。
事業名 :子ねくとラボ
事業責任者 :末廣 剛
URL :https://konnect-labo.jp/
サービス内容:・選ばれる園づくりコンサルティングサービス
・保育施設向け研修&巡回サービス
・保育専門実証実験 コーディネートサービス
・スタートアップ支援サービス
■会社概要
会社名 :株式会社 明日香設立 :1994年8月30日
代表取締役:萩野 吉俗
所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
事業内容 :■保育室の設置・運営(院内保育室、企業内保育室、認可保育所)
■地方自治体と連携した子育て支援事業
(児童館、放課後児童クラブ、子育て支援拠点、こども広場等の運営)
■保育に関わる人材の派遣・紹介
(保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など)
■訪問型子育て支援
(ベビー・キッズシッターサービス、家事代行サービス、地方自治体の委託業務)
■保育施設向け研修・巡回支援
■新規保育事業の開発及びコンサルティング
URL :https://www.g-asuka.co.jp/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ