東京・臨海エリアに開業する「TOYOTA ARENA TOKYO」。
新しいスポーツ観戦と地域の課題解決を図る先進の取り組みとは。
約1万人が収容でき、360度どこからでも見やすい観客席に、コート中心に設置された大型ビジョン。
東京・臨海エリアに誕生したトヨタ自動車グループによる最新アリーナ「TOYOTA ARENA TOKYO」。
10月3日の開業に先駆けて、28日、メディア向けに公開しました。
コンセプトは“スポーツ×サステナビリティ×モビリティを中心とした可能性の追求”です。
壁に歌舞伎の絵が描かれた部屋では、日本の“和”を感じながら試合を観戦することができます。
2階には多彩な部屋や席を用意し、シーンに応じた観戦スタイルに加え、ビジネスシーンでの利用を提案。
4階にはリサイクル素材を一部使用したバスケットコートを設置しています。
開業後はプロバスケットボールBリーグに所属する「アルバルク東京」のホームアリーナとして使用するほか、大規模な集会などさまざまな興行に対応していきます。
トヨタアルバルク東京・林邦彦社長:
トヨタ自動車自身も、スポーツとか音楽というところには非常にいろんなバックアップをしているというところもありますので、それを本拠地としてこのアリーナがいい相乗効果を醸し出すといいかなと思います。
Bリーグ人気などを追い風に、2025年1月時点で建設中のアリーナは全国で45カ所。
異業種の参入も相次ぎ“建設ラッシュ”が続く中、差別化を図るには自社のノウハウを生かし、施設ごとの“カラー”を打ち出すことが不可欠です。
例えばNTTドコモが運営に携わる「IGアリーナ」は、ネットワーク技術を軸に、リアルとデジタルを融合した“新たなエンタメ体験”を創出。
大手通販会社ジャパネットグループが手掛ける「長崎スタジアムシティ」は、通販業とスポーツ事業の知見を生かし、アリーナやスタジアムに加え、唯一の直営店を設置しています。
今回のアリーナでも、屋外では“未来の移動”を体感できるモビリティの試乗体験を提供するなど、トヨタグループで開発が進む技術の実験の場としての役割も担っています。
この「アリーナ」と「モビリティ」の親和性が、臨海地区ならではの課題を解決する鍵を握っているといいます。
トヨタアルバルク東京・林邦彦社長:
この(臨海)地区はインフラ・移動が大きな課題だと思っているので、小型のモビリティで移動する、アリーナという余暇を過ごしていく場所で“移動も楽しめる”ことが合わさってできる。モビリティの皆さんの考え方は変化していくかと思う。