本格的な稲刈りシーズンを前に、県の担当者などが適切な刈り取り時期を診断した。高温の影響で平年より早まっていて、地域によっても差が大きいため、稲の状態をよく見て適期を逃さないでほしいと呼びかけている。

28日、山形市で適切な時期の稲刈りを呼びかけるキャラバンの出発式が行われ、県やJAの関係者が出席した。

2025年は出穂の時期に気温が高く雨が少ない日が続いたため、コメへの影響が懸念されていたが、徹底した水の管理などで26日の時点で「はえぬき」の登熟はすでに7割を超えていて、成育は順調だという。

今後も気温の高い日が続くと見込まれる中、刈り取り時期はどうなるのか。
県の担当者が「はえぬき」の刈り取りに適した時期を判定した。

(県の担当者)
「このほ場は来月2日~11日が収穫適期」

2025年の刈り取りの時期は、平年より最大で8日早まっているほか、地域やモミの数によって差が大きくなっている。
最も早いのは庄内の「はえぬき」と「雪若丸」、村山の「雪若丸」で9月1日。
最も遅いのが、最上・置賜地域の「つや姫」で9月20日。

(リポート)
「刈り取りの時期を判断するポイントはモミの色。緑っぽいものが茶色に変わってからが収穫のめやすです」

ほかにも、出穂後の積算気温やモミの水分量・稲の倒れ具合などを総合的に判断する。
2025年は地域によって穂の状況に差があるため、例年以上にしっかり確認する必要があるという。

(県農業技術環境課・中島具子作物技術専門員)
「稲の穂が出てから非常に気温が高い日が続いたので、刈り取りの適期が例年に比べかなり早まっている。出穂の時期・ほ場のモミの数によって登熟の進み具合にバラつきがあるので、特によくほ場を確認して適期内に刈り取れるよう作業を進めてほしい」

刈り取りが遅れると、実にひびが入る「胴割れ」や、表面が茶色になる「茶米」などが増え、品質が低下するおそれがある。
そのため、県はこまめに観察し刈り取りのスタートを判断するよう呼びかけている。

さくらんぼテレビ
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