全国に並び始めた新米をお得に買いたい。
「イット!」が28日に取材したのは、都心から車で約1時間で行ける千葉・市原市の道の駅「あずの里いちはら」。
平日でも大勢の人が訪れていて、次々と米を手に取るお客さんたちの姿も。

今後も高値が心配されている米の価格ですが、全国のスーパーの米の平均価格は5kgあたり税込み3804円で67円アップ(8月11日~17日)。
新米を含む銘柄米の価格も29円上がり4268円で、2週連続の値上がりとなっています。

道の駅では新米がいくらで売られているのでしょうか。
とれたてほやほや2025年産の新米「ふさこがね」は5kgで税込み3980円。

さらに、もっとお得な値段の米も。
市原産の新米「ふさおとめ」は、玄米の状態で5kg税込み3500円で売られていました。玄米の購入者は店内で無料で精米することができます。

5kgで3500円となると、スーパーの銘柄米平均価格4268円と比べて700円以上も安い計算になります。

訪れた人は「ここが安いよっていう話を聞いて、この値段だったら安いなって」と話しました。

安い米を求めて都内から来たという人もいました。
都内から来た人は「やっぱり品ぞろえ多いですよね、安いものが。東京だとありえない」と話します。

さらに、もっとお得に買う人も。

大きな米袋を手にしたお客さん。
とっても重そうですが、その価格は、玄米の状態で30kgの新米が税込み1万9000円。5kgあたり3160円でかなりお得です。

購入した人は「(Q.精米はする?)うちはしないです。(食べるのが)2人だけなので、半年以上は余裕でもつ。かなりお得です」と話しました。

なぜ新米がここまで安いのでしょうか。

道の駅あずの里いちはら 農産物直売所責任者・小畑麻夫さん:
僕らが値段をつけるわけではなくて、生産者が各々自分のお米の値段をつけるので。今の時点では生産者はこれぐらいの値段で売れてくれればいいのかなという値段で考えていると思います。(Q.去年よりも高い?)やっぱり間違いなく1割以上上がっているので、下手すれば2割ぐらい上がってるのかなっていう感覚。

一方、米の価格が高止まりする中、対策に乗り出す自治体も相次いでいます。

埼玉・秩父市の担当者が見せてくれたのは、1枚440円分の「おこめ券」。
秩父市では、米限定で使える商品券を全ての世帯に配布することを決めたのです。

3人以下の世帯で5枚2200円分、4人以上の世帯で7枚3080円分を配布します。

対象は7月1日の時点で秩父市に住民登録がある全ての世帯、約2万6000世帯です。
なぜ「おこめ券」での支援を決めたのでしょうか。

秩父市 総合政策課・平野真央さん:
他の自治体はキャッシュレス決済へのポイント付与事業等ございますが、秩父市ではスピード感を持って夏の家計支援を行えるよう、このたび「おこめ券」の配布をさせていただいております。

予算は約8647万円かかるといいます。

秩父市 総合政策課・平野真央さん:
物価高騰に関してましては、市民の皆さま全体が影響を受けていると思われます。今回は全世帯を対象に「おこめ券」を配布することになりました。

すでに配布が始まっているという「おこめ券」。
秩父市民は「自分たち30代にとって、お財布的にもやさしい」と話しました。

東京都内にも「おこめ券」を配布している自治体があります。

「おこめ券」で支援するのは豊島区と北区です。
豊島区は18歳以下の子供がいる非課税世帯に4400円分を配布。
北区は一人親家庭に対し、子供1人あたり4400円分を8月末から配布を始めました。

また、千代田区では全ての区民約7万人を対象に、米以外にも使えるギフトカード5000円分配布を7月末から開始しました。
また品川区では、小学生から高校生の子供1人につき2kgの米を配布。

給食がない夏休みの期間に希望する世帯への支援を行うなど、自治体では米高騰への対策が次々と始まっています。