インドとパキスタンの山間部でモンスーン期の豪雨による洪水被害が拡大しています。
地元メディアによりますと、インドが直轄地とする北部ジャム・カシミールで26日、大雨による洪水と地滑りが発生し、少なくとも41人が死亡しました。
ヒンズー教の著名な寺院までの巡礼ルートを徒歩で向かっていた多くの人たちが地滑りに巻き込まれたということです。
また、川の堤防が決壊するなどして道路が寸断されていて、これまでに5000人以上が避難しましたが、通信が途絶えている地域もあり、地元当局は復旧作業を急いでいます。
カシミール地方では、8月14日にもヒンズー教の巡礼ルートで土砂崩れが発生し、60人以上が死亡しています。
一方、隣国のパキスタンでも大規模な洪水被害が相次いでいて、6月下旬以降の死者数は800人を超えています。
さらに、インドが今回の大雨で氾濫した主要なダムの水をパキスタン側に放流した影響で被害の拡大が懸念されています。
地元当局は河川付近の住民に洪水警報を出して注意を呼びかけています。