一連の記録的な大雨の影響で、熊本・八代市では被害の大きかった2つの小学校が2学期の始業式を1週間延期した。こうした中、延期された小学校の児童などを公民館で預かる取り組みが、8月25日から始まっている。
被災し始業式が1週間延期の千丁小学校
元気よく挨拶しながら子どもたちがやって来たのは、小学校ではなく八代市千丁町の公民館。子どもたちが通っている千丁小学校は、一連の大雨で校舎が床上浸水し、8月25日に予定されていた始業式を、1週間延期した。

子どもたちにとっては夏休みが1週間長くなったかたちだが、仕事を調整するのが難しかったり、大雨の片付けに追われたりしている家庭も多く、子どもたちの〈居場所〉が求められている。

こうした中、8月25日から東京のNPO法人・カタリバが千丁小学校の児童とその弟や妹を対象に、預かり支援を始めた。

子どもを預けた保護者は「家が被災して片付けなどがあったので来た。子どもがいれば家のことができないので、十分いいと思う」や「仕事もあるので、こういう安心して預けられる環境があると私も安心」と話した。26日は児童や園児、計9人が預けられた。
『子どもたちの居場所』づくりの大切さ
学年などが違い、最初は緊張した様子だった子どもたちも、一緒に遊んでいるうちにすぐに仲良くなり、楽しそうな笑顔を見せていた。

認定特定非営利活動法人・カタリバの稲葉将大さんは「子どもたちは色んな不安やストレスがあると思うが、〈元気に楽しく遊んでくれているなぁ〉という印象。どの被災地でも家の復旧作業や活動、普段の仕事を続けるということも大事だと思うので、〈子どもたちの居場所〉にはニーズがいつもあると感じている」と話した。

千丁小学校の始業式は9月1日に予定されていて、カタリバは預かり支援を8月29日まで行うことにしている。
(テレビ熊本)