熊本市の『江津湖遺跡群』で、古墳時代中ごろの石棺2基が見つかり先日、一般公開されました。石棺2基が見つかったのは、熊本市動植物園近くにある健軍配水場の敷地内です。
熊本市文化財課によりますと、石棺の保存状態は良好で、約1600年前、古墳時代中頃、江津湖周辺の有力者の墓と考えられるということです。
2基の石棺の内部は『ベンガラ』と呼ばれる赤色の顔料が塗られ、2人の人骨と、
短剣や木材を削る手斧などの副葬品も発見されました。人骨については現時点では、いずれも女性の可能性が高いということです。
この日は発掘調査の説明会が開かれ、参加した人たちは石棺を興味深く観察しながら
担当者に質問していました。
【参加者】
「色が塗ってあってすごく赤かったので」「昔も、ここらへんに人がいっぱい住んでいて、ここの地域の位の高い人が(石棺に)納められていたのかと思いました」
「1600年も前のものがこんなきれいな形で見つかるとはすごいなと」
「何年か前に(佐賀の)吉野ヶ里遺跡の石棺もこういうふうに朱色に赤く染められていて、〈こういうのが熊本でも出るんだな〉と思いました」
【熊本市文化財課 金田 一精 主幹】
「今、顔料とか人骨とか床に敷いてあった炭とか、そういうものは今から分析に出しますので、来年度、報告書を作成して、再来年度に皆さんのそばの図書館とかで
成果を見られるようにしたいと思います」