今週から大分県内多くの小中学校で2学期がスタートしましたが、夏休み明けに増える傾向にあるのが不登校です。
こうした中、臼杵市では子供たちの負担を減らそうと新たな取り組みが始まっています。
臼杵市内全ての、合わせて18の小中学校で2025年度から始まったのは「リラックス・スタート」という取り組みです。
2学期のスタートとなる今週は授業を午前中で終了。中学校では原則、部活動も行わないとしています。
野津小学校でも27日、子供たちは給食を食べると午後1時過ぎには下校していきました。
◆児童
「嬉しさもあるし、心に余裕を持てる感じもあるので、スムーズに始められるかなと」
◆野津小学校 板井悟校長
「(児童が)昨年より落ち着いているなというのは感じています。子供が帰った後、(先生は)十分、事務の時間を確保することができてとても有意義に使っています」
県教委によりますと、県内で2023年不登校になった小学生は1000人あたり18.8人で、特に夏休み明けに不登校になる子供が増える傾向があるということです。
臼杵市では、子供たちに生活リズムを整えてもらおうとこの取り組みを始めました。
◆臼杵市教育委員会新名敦学校教育課長
「少しでも子供の不安を軽くして子供がリラックスしてスタートできるようにとの思いから始めた」
また、夏休み明けは宿題の確認などで忙しい教師の負担を軽減する狙いもあるということで、今後、効果を検証し1学期のスタート時にも導入を検討したいとしています。
同様の取り組みは日田市でも2025年度から始まっていて、市内の小中学校、合わせて30校では今週いっぱいは授業は午前中までとしています。
また、大分市ではこんな取り組みも行っています。
2024年度から大分市内の小中学校およそ9割で始まったのが、「スロースタートプログラム」という取り組みです。
これは小学校から中学校に進学する際のいわゆる「中1ギャップ」などをなくすために始めました。
小学校から中学校の全学年で夏休み明けなど各学期の最初の1、2週間の授業は6時間目を行わず5時間目までとしています。
時間も50分から45分に短縮したりするなど、放課後に余裕を作ることで新しい友達と遊んだりして人間関係を作りやすくしているということです。
また、部活動の入部を5月の上旬以降に遅らせる学校もあるということです。大分市では、2023年度、小中学生合わせて1665人の不登校の子供がいたんですが、2024年度は41人少ない1624人まで減少したということです。
前の年度から減少したのは9年ぶりのことだということです。