子育てや介護を担う人は、仕事や家事に加えて家族のケアと、忙しい日々を送っているのではないだろうか。
そんな日々の中で、「時間がない」と感じるのは当然のこと。
でも、ほんの少しの整理整頓で、時間に余裕を生み出すことができるとしたら——。
片づけのプロ兼家計アドバイザーとして、11年以上、3000人以上の片づけの悩みを解決してきた下村志保美さん。
彼女の著作『自分時間が30分増える 余裕がある人の時間整理術』(扶桑社)から、本当にやりたいことができる時間をつくるための実践的なノウハウを一部抜粋・編集して紹介する。
時間がない人こそモノの整理整頓を
「時間がない」「いつも何だか慌ただしい」が口癖になっている人には、ある共通項があります。
それはスケジュールの管理がぐちゃぐちゃということ。時間の整理整頓をしていきましょう。

「時間の整理整頓って何をするの?」と思われる方もいるでしょう。
スケジュール帳を見直す?
それとも書き方を変える?
もちろんそれも大事です。でも最初に意識したいのは、時間ではなくモノの片づけです。
作業デスクに余計なモノを置かない
スケジュール管理の第一歩は、デスクや部屋をすっきりさせること。
特に机は、モノの置き場所ではなくて作業スペースだと心得ておきましょう。

(私の自分デスクに)常備している小物は、スマホの充電ケーブル、ペン、カレンダーぐらい。
紙の資料は、机の上に置きっぱなしにしません。
なぜなら、紙は置いておくだけでどんどん溜まっていってしまうから。
もちろん、紙の書類や資料をまったく使わないわけではありません。
まだ使っている途中のものは、資料を管理している場所に戻す。使い終わったら、スキャンでデジタルデータ化して、原本の紙は処分する。
これだけで、机の上が散らかるのを防げますし、片づいたデスクの上で、すぐ仕事に取りかかることができます。
「あのプリント、どこに置いたっけ……(探さないと)」
「まず、机の上にあるものを整理してから作業しなきゃ」
この手間をつくらないように、モノの置き場所と作業する場所を決めておくだけで、貴重な時間を失わずに済むのです。
朝の時間を有意義に使う
モノの置き場所を決めることが時間の余裕につながるように、時間をどの場所に置くのかも大切です。
つまり、スケジュールをどう組み立てるか、ということです。