カメラの方をじっと見つめるように様子をうかがうクマ。
目撃されたのは夏休みが明けたばかりの中学校だった。
北海道・留萌の初山別村では8月20日から初山別中学校近くでクマの目撃が相次いでいる。

連続する目撃情報
「子グマだね。悠々と歩いている」
23日には学校の北側にある寺で目撃された。
それから約1時間後、中学校のそばで再び姿を見せる。

警察によると、警察と一緒にパトロールをしていたハンターが中学校から約30メートル離れた田んぼで1.5メートル前後のクマを発見。
学校の敷地に入っていったのでハンターは1発、発砲した。

弾は尻のあたりに命中したが、クマはそのまま山に立ち去った。
ケガ人はいなかった。

住民に広がる不安
中学校と隣接する小学校でも保護者による車での送迎が続いていて、不安が広がっている。
「家の前で遊ぶのもやめさせている。完全に家の中にずっといる状態。外で遊ばせたい。早く解決してほしいです」(保護者)

専門家の警鐘
どこにいるのかわからない手負いのクマ。
専門家は、より注意が必要な状況だと警鐘を鳴らす。
「手負いという状態というのは通常のクマよりもリスクが高い状態。いろんな技を使って結局もう本当に最後の最後の生存本能を使って逆襲しようと試みますので」(札幌市ヒグマ防除隊隊長 玉木康雄さん)

村では25日、学校周辺に電気柵と監視カメラを設置した。
「こちらの方でも個別に注意喚起して、その後の事故が起きないようにしたいと思っています」(初山別村経済課 籾山幸久さん)

札幌市のヒグマ防除隊隊長の玉木さんは「手負いの状態クマは、アドレナリンがでて興奮状態にある。より凶暴になっている可能性がある。最後の生存本能で逆襲を試みるような状態にあるのではないか」
駆除に向けて「ハンター、警察、行政がしっかりと連携を取って、的確な発砲タイミングを見極めるべきだ」と話している。
初山別村の皆さんは不安な日々過ごされていると思う。早い対応が求められる。
