この記録的な大雨で、熊本市では防災のためのサイレンが一部地域で、適切な時間に鳴らなかったことが分かりました。
大西市長は25日の定例会見で人為的ミスと認め、対策を検討する考えを示しました。
【尾谷いずみ アナウンサー リポート】
「住民から『サイレンが鳴らなかったのではないか』などと指摘されたのはこちら坪井警報局のサイレンです。市はその後の点検で、システムに異常はなかったことを確認しています」
熊本市では、市は坪井地区について、坪井川の水位が氾濫注意水位、避難判断水位、
氾濫危険水位に達した際にはそれぞれのタイミングでサイレンを鳴らして住民に知らせることになっています。
しかし、市によりますと、今回の大雨ではサイレンを鳴らしてはいましたが、坪井川が氾濫危険水位に達した際のみでした。
さらに氾濫危険水位に達したのは10日午後11時30分でしたが、市が実際にサイレンを鳴らしたのは翌11日の午前2時で、2時間半遅れていたことも分かりました。
市に対し住民からは「車を高台に移動させることができなかった」などの声が寄せられたということです。
市は「避難所の開設や避難指示を知らせるエリアメールなどの発信作業に追われ、サイレン吹鳴が間に合わなかった」としています。
【大西 一史 熊本市長」
「吹鳴への対応が追いつかなかった、遅延したことは人為的ミス。申し訳ないと思っている。経過や原因を検証して議会でも議論してもらうことになると思っている」
市は今後の対策としてシステムの自動化や担当職員を増やすなど対策を検討するとしています。
【大西 一史 熊本市長】
「サイレンが聞こえない場合があることの議論はあるが、鳴ることによって異常を検知することは重要と思う。聞こえなくても誰かに届くのは大事」
大西市長はこのように述べエリアメールなどを含め情報伝達の手段についてさらに追求していきたいと述べました。