アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は「政策スタンスの変更の検討を慎重に進めることができる」として、9月の会合での利下げの可能性を示唆しました。
パウエル議長は、アメリカ西部ワイオミング州で開かれている経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」の講演で、「リスクのバランスが変わりつつあるようだ」との認識を示した上で、「失業率などの労働市場指標が安定していることから、政策スタンス変更の検討を慎重に進めることができる」と述べ、9月の会合で利下げをする可能性を示唆しました。
トランプ大統領は、これまで利下げに慎重だったパウエル議長に対して「遅すぎる男」と表現するなど批判を繰り返し、圧力をかけてきました。
パウエル議長の発言を受けて、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は一時、900ドル以上値を上げて、取引時間中の最高値を更新しました。