アメリカのトランプ大統領は博物館などを運営する首都ワシントンの「スミソニアン協会」に対し、奴隷制度をはじめとした歴史の展示を見直すよう迫りました。
トランプ大統領は19日、自身のSNSで「スミソニアン博物館は私たちの国がどれだけひどいのか奴隷制がどれだけ悪かったのかに集中し、成功や明るさ、未来が何も語られていない」と批判し奴隷制度をはじめとした展示の見直しを迫りました。
トランプ氏は「博物館を調査し大学に取った同じプロセスを開始するよう弁護士に指示した」と明かし、応じなければ連邦政府からの予算の削減を示唆しました。
トランプ政権はハーバード大学やコロンビア大学などに対し「反ユダヤ主義の対策が不十分」だとして助成金の打ち切りや凍結で対応の見直しを迫っていて、今回の同様の手法で圧力を強めた形です。
現地メディアによりますとスミソニアン協会は、首都ワシントンなどで21の博物館や動物園などを運営していて、6割を超える政府の助成金でまかなわれています。
トランプ大統領の投稿についてアメリカのCNNは「歴史について誤った見方をする政治的介入によって、歴史的解釈の信頼性と正確性が脅かされている」などと報じています。