夏休みも中盤を迎えにぎわいを見せる海水浴場で欠かせないのが、安全を守るライフセーバー。ただ、今その人員確保が難しくなっています。

静岡県南伊豆町の弓ヶ浜海水浴場。

日本の渚百選にも選ばれた伊豆でも人気の海水浴場です。

ここでパトロールに当たるのは、南伊豆ライフセービングクラブのメンバー。

ほとんどが首都圏の大学生で海水浴客の安全を見守ります。

南伊豆ライフセービングクラブ・森田翔允さん
「事故を未然に防ぐ」そこを意識しながら、どこが危ないのか安全なのかをしっかり利用客に伝えて、安全第一で楽しい思い出になるような環境づくりを心掛けています

南伊豆ライフセービングクラブは町内の2カ所の海水浴場と2カ所のプールで活動。
 
1日約20人が必要で2025年は約35人のメンバーでシフトを回しています。

人気の海水浴場ということもあり。南伊豆の海でひと夏パトロールをしたいというライフセーバーも多いそうです。

南伊豆町湊区・大野良司さん
弓ヶ浜は人気があり、いつも20~25人のライフセーバーが応援を含めて活動してくれている。大変ありがたい

一方、人員確保に苦慮したのは西伊豆町の海水浴場。

町内9カ所の海水浴場のうち7月19日に海開きを迎えることが出来たのは5カ所。

その他の4カ所はライフセーバーの確保が間に合わず8月1日の海開きとなりました。

西伊豆町・星野淨晋 町長:
ライフセーバー自体の総数が減ってしまっている。ただ海水浴場の数は減らないので、難しい所がある。本来であれば(海水浴場を)開けるシーズン 期間を短縮するなどの対応を取らざるを得ない

学生自身の用事や学校の都合などもあり一度に大人数を集めるのが難しい状況でしたが、8月に入りなんとか必要なライフセイバーの人数が確保できています。

西伊豆ライフセービングクラブ・小関健流 監視長:
7月中旬から徐々に(ライフセーバーが)増えてきて、8月に入りテストが終わった大学が多く、かなり人数が増えてきて(いまは)30名以上 宿にいる状況

ライライフセーバーのシフトは次の日の人数にあわせ監視長などの上級生がその都度決めています。

西伊豆ライフセービングクラブ・メンバー:
きょうは学校の用事が2人あり、東京で午前中学校へ行って戻ってきた

プロ化されていない国内のライフセーバー。

ほとんどが大学生で監視する海水浴場の契約も自治体や地元の地区単位など様々です。

ライフセーバーは海での監視だけでなくそれぞれの大学などで新入生を勧誘して人員確保にも努めています。

新入生たちも上級生の姿や海水浴場での業務を通じてその使命感や魅力を感じているようです。

新人ライフセーバー:
(利用客も)「わかりました」「ありがとうございます」とルール知った後に守ってくれる人が多い。事故は未然に防いで楽しい海に出来たら

海水浴の安全・安心確保のためにも欠かせないライフセーバー。

全国には1000を超える海水浴場がある中、どう確保していくのか、健全な海水浴場の運営のためにも今後も大きな課題となっていきそうです。

テレビ静岡
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