学歴詐称に揺れる伊東市の田久保眞紀 市長は8月13日に開かれた市議会の百条委員会に出頭し、証人尋問に応じました。ただ、質疑がかみ合わない場面や証言を拒否する場面も目立ち、中島弘道 議長は「誠実さがなかった」と評した上で、東洋大学への文書照会の返答を受け「卒業証書は偽造だったと裏付けられた」と述べています。

伊東市の田久保眞紀 市長は除籍であるにも関わらず市の広報誌に「東洋大学法学部卒業」と記載していて、市議会では百条委員会を設置し、事務手続きについて調査を進めています。

百条委員会ではこれまでに2回、中島弘道 議長などにチラ見せした“卒業証書”とされる資料を提出するよう請求しましたが、田久保市長はいずれも憲法で保障された自己に不利益な供述を強要されない権利を盾に拒否し、出頭についても拒んでいましたが、8月13日は初めて委員会に出席し、証人尋問に応じました。

しかし、卒業証書を提出しない理由については「回答書に示した通り」と繰り返すばかりで、証言を拒否する場面や質疑応答がかみ合わない場面も散見されました。

このため、百条委員会のあと取材に応じた中島議長は「誠実さがなかった。真実を語っているとは思えなかった。不誠実極まりない」と所感を口にし、青木敬博 副議長も「誠実さの欠片もない。とにかく卒業したと思っていたということを言いたくないのだと感じた。今回の態度は政治家として、とても許されるものではない」と切り捨てています。

また、13日の百条委員会では、東洋大学に対して行った文書照会の回答についても委員に共有したということで、中島議長は内容に関する詳細について言及は避けたものの「卒業証書は偽造だったと裏付けられた」と明言しました。

一方、田久保市長は13日に証人尋問を終えたあと、中島議長と青木副議長に“卒業証書”を見せた際のことについて、“録音”を基に時間にして19.2秒に及ぶと主張しましたが、青木副議長は前後のやり取りから「完全に事実湾曲」と怒りをあらわにし、中島議長は「少しでも印象を良くするためと感じた。19.2秒という時間の問題ではない。本物かどうか(が大切)ということ」と話しています。

テレビ静岡
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