宮崎市の中心市街地です。
橘通りに面した1階部分は飲食店などが入っていますが、2階から上は空きフロアが目立ちます。
この空きフロアを活かそうと、複合交流スペースが完成しました。
キーワードは「まちの実験室」どんな空間なんでしょうか。
(早瀬 純哉 記者)
「若草通り入口から南にあります、あちらの赤レンガ色のビルでは3階と4階の空きスペースが新しい施設に生まれ変わりました。これからチャレンジし始める人を応援する施設です。
7月16日にオープンした「新公民館VOL」。
1日1650円で利用できる3階のフロアには、自習やイベントの開催などを想定した広いフリースペースのほか、カウンター付きのキッチンや会議室、録音ブースなどが備えられています。
会員のみが利用できる4階フロアは、コワーキングスペースやレンタルオフィスとなっていて、サウナや浴室、仮眠ルームも使い放題です。
この施設が出来たのは去年7月中心市街地の空きビルを有効活用しようと、宮崎市が開催した「リノベ会議」がきっかけでした。
手がけたのは大阪市のリノベーション会社「美想空間」です。
(美想空間 鯛島 康雄 社長)
「何かチャレンジしたいと思ったときに来てもらえたらな、という場所にしたい。」
コワーキングスペースを利用している吉田晴哉さんは、学習塾を立ち上げました。
(吉田 晴哉さん)
「会員になると会議室を使えたり、イベントをさせていただけたりするので、自分のやりたいことができる環境。すごくありがたい。やっぱり初期費用、光熱費もかかってくるので、いきなり借りてとなると大変」
リノベーションを手がけた鯛島康雄社長は、新公民館の利用者が事業で成功すれば次の拠点が必要となり別の空きフロアの利用にもつながると期待。
こうしてリノベーションするビルを増やしたい考えです。
(美想空間 鯛島 康雄 社長)
「吉田さんがここで成功したら、次、場所借りるじゃないですか。じゃあこのビルの空中(空きフロア)のどこかに入ってもらうということができる。僕たちも利益を上げつつ、町に貢献しつつ、エリアのリノベーションをしつつ、空き家がなくなって、空きビルが埋まっていって、いろんな人が宮崎の街中でわりと簡単にチャレンジして成功できるような仕組みが作れたら。」
挑戦する人とまちなかの空間をつなげ、にぎわいを創出する新しいまちづくりの形が始まりました。