記録的な大雨被害から4日が経ち、被害があった現場は今、どんな状況なのでしょうか。

鹿児島県霧島市国分敷根の氾濫した高橋川と、その近くのがけ崩れの現場、そして、車が転落した姶良市の網掛川と、橋が寸断した姶良市加治木町の現場、さらに浸水被害に見舞われた霧島市の国分市街地、それぞれの現場を取材しました。

8月8日、霧島市国分敷根の高橋川一帯は、ごうごうと川の水があふれかえっていました。

住宅や車が浸水し、道路には動かなくなった車が取り残されていました。

そして、12日の現場です。

川の水は引いたものの、周囲の道路や田畑には土砂が残されていて、レッカー車による車の撤去作業が行われていました。

住民らは泥をかぶった家財道具を外に出すなど後片付けに追われていました。

家の中は土砂が流れ込み、畳やおもちゃなどが散乱している状態で、住民は、市が提供した別の場所で避難生活を余儀なくされています。

住民
「正直住むところですよね、やっぱり。私も仕事にいけていないので、生活的にも今後苦しくなって、今後どうなるのかな」

同じく霧島市国分敷根で発生した土砂崩れの現場です。

民家と薬品会社の敷地を直撃した土砂崩れは4日経った12日、ショベルカーなどの重機で土砂を取り除く作業が行われていました。

薬品会社の敷地内では依然として土砂や流木が残されたままです。

県道は現在も全面通行止めとなっていて、通れるようになるのは8月25日以降の見通しです。

そして、堤防が決壊して車が川に落ちかけていた姶良市加治木町の現場です。

網掛橋付近では信号機やガードレールも崩落しました。

ここを12日の様子と比較してみます。

川の護岸は仮設の土のうが積まれ、応急処置が施されています。

信号機や流された車はすでに撤去されていますが、ガードレールは川の中に残されたままです。

近くの住民
「加治木は交通の要、そこを通れない。なかなか大変なことになるし」

8日、橋が押し流された姶良市加治木町の現場近くの竜門小学校では、校庭やプールに大量の土砂が入り込み、現在も断水が続いています。

堆積した泥は20センチほどにのぼり、プールも土砂が流れ込んだまま、手つかずの状態です。

12日は学校関係者が新学期に向けて対応を協議していました。

竜門小学校 西耕治校長
「まだ断水していますので、水が復旧しないことにはですね。子どもたちを受け入れるのはちょっと難しいかなと思っています。早く水の問題が解決するとうれしいなと思っています」

霧島市の市街地も8日、濁流に飲み込まれました。

店舗に水が押し寄せ、自動販売機も流されていた街は12日、少しずつ元通りの姿を取り戻していました。

霧島市やボランティアによる支援も始まっていて、泥のかき出しなど清掃作業が本格化しています。

鹿児島テレビ
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