全国の人気ラーメン店が集まる『キャナルシティ博多』の『ラーメンスタジアム』。9月から当面、休業に入ることになっているが、その前に期間限定のラーメンが登場。訪れる客の舌を楽しませている。

『ラースタ』9月1日から当面休業へ

福岡を代表する都市型複合施設、キャナルシティ博多の名物グルメスポットといえば『麺』と記された提灯が目印のラーメンスタジアム、通称、ラースタだ。

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2001年12月に全国のご当地ラーメンが、その味を競い合う舞台というコンセプトでオープン。観光客をはじめ、地元民も多く訪れる人気スポットとなっている。

「キャナルシティに来て、ラーメンを食べたかった」と話す沖縄からの旅行客や「豚骨おいしい」と舌鼓を打つ大阪から訪れた女性客。また「博多ラーメン以外にもいろんなラーメン店があって楽しい」と話す長崎からの家族連れなど、多くのファンや観光客に親しまれ、愛されているラースタ。

しかし、そのラースタが2025年9月1日から当面、休業に入ることになったのだ。運営側によると施設のリニューアルと再開発の一環だという。そのため各店舗ではいま、23年間の感謝を込めた渾身のスーパーラーメンが、期間限定で提供されている。

もちもち食感の米粉麺が絡み合う

まずは、濃厚豚骨ラーメンを基本とする人気店『初代秀ちゃん』。高火力で炒めた具材にたっぷりの辛味噌。豚骨ではなく、和風出汁を絡めたスープを麺の上にのせていく。

この夏限定のメニュー『辛秀ちゃん』。唐辛子と辛味噌の痛快な辛さに、もちもち食感の米粉麺が絡み合うスタミナ系ラーメンだ。

「辛さのなかに出汁の旨味や味噌のコクがしっかり感じられます。これはスタミナがつきますね」と記者も汗を拭きながら辛さを堪能する。

口中に広がるエスニックな風味

一方『らーめん二男坊』では、新感覚のスペシャルラーメンが提供される。まずは豚骨スープに麺を入れるまでは、普通の豚骨ラーメンなのだが、その先にココナッツミルクを入れるのだ。その名も『ココナッツ豚骨 亜細亜らーめん』。

濃厚な豚骨スープにココナッツミルクが合わさり、ほんのり甘みを感じるまろやかな味わい。さらに使用されるココナッツミルクには、10種類以上のスパイスがブレンドされていて、エスニックな風味が口中に広がる。

『キャナルシティ博多店』店長の大野洋明さんは「より多くの方に『この味なんだろう?』と思いながら食べて欲しい」と話していた。

豚骨ラーメン発祥の地 久留米の老舗

そして、記者の前に置かれたダイナミックなラーメン。器の上に聳え立つモヤシの山!その横には極太のチャーシュー!見た目から圧倒される1日限定30食の贅沢な一杯。

このラーメンを提供するのは豚骨ラーメン発祥の地と言われる福岡・久留米の老舗『本田商店』。代表の本田真一さんは「ラーメンスタジアムだけで食べられる商品。モヤシを特製ダレで炒めて、スープは久留米の伝統の“呼び戻し”スープにオリジナルの返しをいれて、醤油豚骨の味になっています」と話す。

麺は7種類の雑穀を使った平打ちの太麺。スープは久留米の伝統の呼び戻しスープだ。さらに、オリジナルの辛味噌と豚骨スープを合わせた『つけだれ』で“味変”も楽しめる。まさにスペシャルなラーメンなのだ。

「非常に愛着があるお店なので、寂しい思いがある。お客さまにこの思いをしっかり、ありがとうの思いを伝えたい」と本田店長は休業に入るラースタへの思いをしみじみと語った。

23年間の感謝を込めた渾身のスーパーラーメンを味わうことができる『ありがとうキャンペーン』。楽しめるのは8月31日までとなっている。

(テレビ西日本)

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