光輝く本マグロの中トロを出す店があれば、A5クラスの厳選黒毛和牛のすき焼きを出すお店も。
そして、濃厚なうまみたっぷりのズワイガニを出すニューオープンの店舗まで。

実は、こちら全て“食べ放題”のお店。

あの旅行会社も参入するなど、物価高の夏に負けないホットな「食べ放題商戦」を緊急取材しました。

横浜ベイエリアにある「魚河岸にぎり 濱一貫 横浜ベイクォーター店」の回転寿司店は、7月1日から食べ放題店へとリニューアルオープン。

その内容とは、最初に大トロ握りやウニいくら丼などの“ふるまい寿司”が出され、その後タッチパネルで注文を行うと、全部0円になっています。

本マグロの中トロや鮮度に自信のマダイをはじめ、全82品目のメニューが男性で6028円(税込み)、女性なら5028円(税込み)、小学生は2750円(税込み)で食べ放題(時間無制限)だというのです。

この日、食べ放題を注文した男の子は、「(好きな物は)赤貝。コクもあるし、味も濃いからおいしいです」と話し、テストが終わったご褒美に、朝ごはんを抜いてお店にやってきたという大学生は「心理的に食べやすいからっていうのが。(普段は)値段を気にしてしまうので」と話していました。

食べ放題を始めた「濱一貫」の担当者・西森鉄也さんは「物の価格が上がってきている中、好きなだけ召し上がっていただこうということで、特に女性のお客さまに多くご来店いただいております。これはすごく意外で」と話し、女性客の来店が多いことに驚いている様子でした。

実は今、こうした食べ放題の波は他にも。

回転寿司チェーン「かっぱ寿司」は、お盆明けの8月18日から、179店舗で期間限定、一般・3890円(税込み)の食べ放題を実施。
※店舗により価格・取扱商品が異なります。

また、A5ランクの黒毛和牛を提供する「すき焼き 十二天」は、2024年8月に食べ放題(ランチ・7700円~(税込み))に特化した店舗「食べ放題 すき焼き十二天」を、東京・広尾にオープンしました。

昨今の食べ放題化の波について、フードジャーナリスト・三輪大輔さんは「原材料費や人件費の高騰が起きているので、なかなか利益が出づらい状況になっている中、食べ放題だとある程度食材や人の配置について効率的に運営できる」と、物価高ならではの店側の事情もあるのではと指摘します。

店側にもメリットがあるという食べ放題。

こうした中、5日、東京ドームシティに新たにオープンしたのが、海鮮バイキングの専門店「海鮮バイキング いろは 東京ドームシティ ミーツポート店」です。

お皿からあふれんばかりの本ズワイガニに、潮の香りがギュッと詰まったホタテにカキ・エビ。

さらに、ド迫力の本マグロの刺し身など、約100種類の海鮮メニューが平日ランチタイムに90分食べ放題・7920円(税込み)から提供しています。

この店を運営するのは意外な企業でした。

「海鮮バイキング いろは 東京ドームシティ ミーツポート店」渋谷康哲支配人:
私どもは旅行会社のHISという会社になります。

コロナ禍を機に、2020年から飲食事業にも参入したという「HIS」。

2024年、豊洲に海鮮バイキングの店を出したところ評判を呼び、今回2店舗を出店したというのです。

「HISならではの強み」について、渋谷支配人は「元々旅行会社ということもあり、大型の団体さまの受け入れから個人のお客さままで幅広く対応させていただいている。インバウンドのお客さまにも日本の食事を世界に広げていきたい」と話します。