30日午前、ロシアのカムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード8.7の巨大地震が発生。その影響で高知県内でも、30日から31日朝にかけて繰り返し津波が到達しました。
今回は震源がはるかに遠い巨大な規模の地震だったことから「遠地地震」とされています。「遠地地震」特有の津波の性質について専門家に聞きました。
東京大学 地震研究所 纐纈一起 名誉教授:
「遠地津波の特徴は、波の周期が長いということと、海底のいろんな地形で反射してくる津波の影響が合わさって継続時間が長くなるのが1番の特徴です」
応用地震学が専門の纐纈一起 名誉教授は、今回のように日本から数千キロも離れた場所で起きた巨大地震「遠地地震」は、周期の長い津波が複雑に合わさり津波が収まるまでの時間が長くなるのが特徴だと指摘します。
纐纈一起 名誉教授:
「遠いと、いろんなところから波が来るんですね。天皇海山列という所で反射してくる波とか、いろんなところから来る波が合わさってくるんで、全体的にそれがいろいろ合わさって1つの津波になる。津波が長く続くということになります」
遠地地震の津波は長い時間繰り返すことから、纐纈名誉教授は次のような課題があると話します。
纐纈一起 名誉教授:
「どうしても避難生活が長くなる可能性がありますので、その点は今後、自治体も含めてよく検討される必要があるんじゃないかと思います。住民の方々も、例えば夏の暑い時に長く続くのは非常に辛いことだと思いますので、それに備えるようなことを考えておくのが重要じゃないかと思います」