名古屋市守山区では、名鉄瀬戸線の踏切が長年にわたり深刻な交通渋滞の原因となっていました。しかし、11年にも及ぶ高架化工事がついに完了し、住民待望の渋滞解消が実現しました。

■通勤ラッシュを直撃する渋滞に住民「この道を避ける」

守山区にある名鉄瀬戸線・喜多山駅近くの国道では、通勤ラッシュの時間帯に踏切前に渋滞が発生し、ドライバーを悩ませていました。

踏切を横切るこの道路は、平日の朝は交通量が多く、さらに電車の本数も増えるためです。

ニュースONE
ニュースONE
この記事の画像(7枚)

近隣住民:
「朝のこの時間帯は、混んでいることが多いかなと思います」

別の近隣住民:
「この道はちょっと避けて、裏側の道を通って踏切を渡るようにしています」

この問題を解決するため、名鉄瀬戸線では「小幡」から「大森・金城学院前」までのおよそ1.9kmの区間の踏切を撤去し、線路を高架に切り替える大規模プロジェクトが11年前に始まりました。

ニュースONE
ニュースONE

残された工事は2カ所です。どちらも上り線はすでに完成していて、あとは下り線のおよそ70メートルの線路を高架に移動させれば完成です。

■許された時間は「5時間半」100人がかりの作業

26日の工事は、終電が通過した午前0時半から始まりました。まず、線路を大まかに切断し、重機と人力で高架へと移していきます。

ニュースONE
ニュースONE

作業可能な時間は、始発列車が通るまでのおよそ5時間30分ほど。限られた時間内に終える必要があるため、100人がかりで行われました。

必要な線路を高架に移した後は、サイズを合わせ線路を切断し、調整しながらボルトで固定していきます。

ニュースONE
ニュースONE

真夜中にも関わらず、工事を見守る地元住民の姿もありました。

工事を見に来た住民:
「通勤や通学で何十年も利用している線なので、切り替わりの瞬間に立ち会えたらいいなと思って」

午前2時半ごろ、高架に続く線路がついに連結しました。その後も、線路のズレがないか、高さは合っているかなど、ミリ単位の神経を使う調整が繰り返されました。

ニュースONE
ニュースONE

工事開始からおよそ5時間で全ての作業が終了し、その30分後には高架を走る下りの始発列車が通過しました。

■工事が終わった後の国道はどうなったのか

工事前に渋滞が発生していた喜多山駅付近の国道では、踏切が廃止され、遮断機にカバーがかけられました。車の動きも前日に比べてスムーズになり、周辺住民からは喜びの声が聞かれました。

ニュースONE
ニュースONE

近隣住民:
「通勤でこの道はよく通るので、一時停止しなくてもよくなったし良かったと思います」

別の近隣住民:
「音も静かになった。結構スムーズにいくんじゃないかな」

多くの近隣住民が待ち望んだ問題は解消され、今後は穏やかな朝となりそうです。

東海テレビ
東海テレビ

岐阜・愛知・三重の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。