7年前、栃木・日光市で行方不明になったフランス人女性について新たな情報です。
女性の携帯電話の位置情報を解析したところ、行方不明になる直前、不自然な途絶え方をしていたことが分かりました。
日光市内で情報提供を呼び掛けるフランス人男性。
29日で行方不明になってから7年目を迎えるフランス人、ティフェヌ・ベロンさんの兄です。
行方不明のベロンさんの兄・ダミアンさん:
妹のことを考えると、とても悲しい。どこかで生きていることを願っています。
2018年7月29日午前8時半ごろ、栃木・日光市のホテルで朝食をとるベロンさん。
そして、午前10時にホテルから外出したという目撃情報を最後に、ホテルの部屋に荷物を残したまま、突然、姿を消したのです。
ベロンさんとともに見つかっていない携帯電話。
ベロンさんの家族が、この携帯電話のグーグルアカウントの位置情報の解析をスイスの専門会社に依頼したところ、行方不明になる直前までの詳細な行動が明らかになりました。
スイスの専門会社による解析結果では、赤の点滅がベロンさんの携帯電話の位置を表しています。
ベロンさんが日光に到着したのは行方不明になる前日の7月28日でした。
ベロンさんはホテルに向かう途中、観光スポットで写真を撮影し家族に送っていました。
位置情報によると、ベロンさんはホテルに到着したあと、午後7時半ごろにホテルから外出。
近くのコンビニと銀行に行き、約2時間後の午後9時41分にホテルに戻ったことが示されていました。
コンビニの防犯カメラにも、ベロンさんが入店する様子が捉えられています。
そして失踪当日の朝、午前8時30分ごろ、位置情報を示す赤い点は、部屋からホテル内の朝食会場へ。
その後、午前11時15分、ベロンさんは携帯で次に滞在予定だった岩手県の宿泊先を検索。
11時40分、ホテル内でグーグルマップを開いていたことも解析で分かりました。
次の旅先を心待ちにしていたかのような行動。
ところが、このあと位置情報を示す赤い点が突然消滅。
位置情報が途絶える瞬間までグーグルマップが開いたままだったことも新たに分かりました。
位置情報の解析を行った企業の専門家は、携帯電話の位置情報が不自然な途絶え方をしたと指摘します。
解析をした企業の専門家 ポール・オリビエ・デュエさん:
彼女の携帯はネットワークからサインオフされていませんでした。通常の電源の切れ方ではありません。例えば水没したり、電車にひかれたり、何かしらの形で壊れたと考えられます。
日本の捜査関係者は「事件性を疑えるものがない。事件か事故か断定できない」としています。