皆さんは「特定技能外国人」をご存じでしょうか。「特定技能外国人」とは、介護や農業など特定の分野で専門性や技術を持つ外国人のことです。人数は年々増えていて、2024年度、秋田県内では334人が働いています。
熱心に働く一方で、文化の違いから日本での生活に苦労する特定技能外国人たち。大館市の介護施設で働く5人を取材し、受け入れの課題を探りました。
大館市の「ショートステイさくら」では、2024年4月からミャンマー出身の5人が特定技能外国人として働いています。
全員が、来日する前から生活に不自由しない程度の日本語を身に付けていて、職場でのコミュニケーションに問題はありません。
ショートステイさくら・イ モン カインさん:
「ミャンマーで日本語を勉強して一番選ばれる仕事は介護の仕事。この仕事を本当にやりたいので、日本語を勉強してこの仕事を選んだ」
5人は正社員として勤務していて、日本人の従業員と同じように利用者の食事や入浴、排せつなどのサポートにあたっています。
ショートステイさくら・宮崎恵峰社長:
「秋田では高校を卒業したら県外に出て戻ってこないことを踏まえると、若い労働者の確保という面で外国人に入ってもらえるのは、職場的にも活性化して良い影響が出ている」
施設では欠かせない存在となっている5人。働く上で問題は少ないものの、文化や生活習慣の違いで苦労することは多いといいます。
宮崎恵峰社長:
「5人で集団生活をしているが、ごみ出しの分別、リサイクルというのがミャンマーにはなく、日本人でも分別は難しいのでそういった点が難しく、本人たちもいまだに慣れずにいる」
現在、特定技能外国人の在留資格は最長で5年となっていて、それ以上の期間働くには永住権を取る必要があります。
ショートステイさくらで働くカインさんは、永住権の取得を目指して仕事に向き合っています。
イ モン カインさん:
「私は日本にいて介護福祉士の資格を取りたい。合格したら介護福祉士になりたい。ずっとここ(大館)に居たいから」
働き手の確保に向けて、特定技能外国人が定着しやすい環境の整備が地域で求められています。