母親の遺体を上市町の自宅に放置したとして死体遺棄の罪に問われている男の裁判が富山地方裁判所で開かれ、検察は懲役1年を求刑しました。

この裁判は、今年2月初旬から4月下旬にかけ、上市町横法音寺の自宅で母親が死亡しているのを分かっていたにも関わらず、そのまま放置したとして、同居する無職の石黒友樹被告(40)が死体遺棄の罪に問われているものです。

28日の公判で、石黒被告は「自分が働いていないせいで、葬式の費用が払えないことを兄に言い出せなかった」と起訴内容を認めました。

裁判は即日結審し、検察は、「母の死後、被告は兄から母の様子を聞かれて、入院中だとうそをついていた。言い出せないという自分の気持ちを優先し、死者の尊厳を傷つける身勝手な犯行で、酌量の余地はない」として懲役1年を求刑しました。

これに対し弁護側は、「同種の事案では年金の不正受給が目的のものもあるが、被告は金銭目的ではなく、深く反省している」として執行猶予付きの判決を求めました。

判決は来月1日に言い渡されます。

富山テレビ
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